ここ最近、パリのあちこちで、モード関連の展覧会がいっぱい催されてますが、一番人気は、誰にでも無料で観覧できるパリ市庁舎で行われている、パリ オートクチュール展!いつ行っても長い列が入り口からのびていて、表示では1時間待ちになっていましたが、だいたい30分弱で入れました。
展示は二階から、オートクチュールのアトリエの写真や資料の展示で始まります。次に一階には、パリモード美術館Galliera(ずっと工事中で閉館)が所蔵するドレスとアクセサリーが100点近くも展示してありました。
1)パリで始まったオートクチュールの歴史
100年も前から、モードはフランス経済でも大きな役割を担っています。それは、デザイナーたちだけでなく、専門技術を持ち、創造性豊かな職人たちが伝統を守り続けてきたおかげ。パリの服飾関連の会社は7600あり、ここで約6万人が働いています。ちなみに日本では約3万7千人が服飾関係で働いています。フランスの全人口が日本の半分なことから考えても、パリのモード関係の仕事をしてる人の割合がとっても多い!
現在20のメゾンがオートクチュール(高級既製服のプレタポルテと区別される、完全オーダーメイドの一点もの)としてパリに存在してますが、パリクチュール協会の基準をクリアしてるのはその中でもたった12メゾンだけ。1858年にCharles Frederickがクチュールのお店を開いたのがパリの150年のモードの歴史の始まり。1911年にパリクチュール協会が設立され、1945年には協会が年に二回日程を定め、コレクション発表の取り決めをしたのが、今のような、世界中各地のファッションウィークにつながってる。
100年も前から、モードはフランス経済でも大きな役割を担っています。それは、デザイナーたちだけでなく、専門技術を持ち、創造性豊かな職人たちが伝統を守り続けてきたおかげ。パリの服飾関連の会社は7600あり、ここで約6万人が働いています。ちなみに日本では約3万7千人が服飾関係で働いています。フランスの全人口が日本の半分なことから考えても、パリのモード関係の仕事をしてる人の割合がとっても多い!
現在20のメゾンがオートクチュール(高級既製服のプレタポルテと区別される、完全オーダーメイドの一点もの)としてパリに存在してますが、パリクチュール協会の基準をクリアしてるのはその中でもたった12メゾンだけ。1858年にCharles Frederickがクチュールのお店を開いたのがパリの150年のモードの歴史の始まり。1911年にパリクチュール協会が設立され、1945年には協会が年に二回日程を定め、コレクション発表の取り決めをしたのが、今のような、世界中各地のファッションウィークにつながってる。
Jacque Boyer 1907 ©Jacques Boyer / Roger -Viollet
百年も前のオートクチュールのアトリエの様子だけど、あまり今と変わってないところは驚き。でも、マネキンはずいぶん違う。
もともと上流階級の人たちが集まっていた、チュイルリーとグラン・ブルバールの間の通り、rue de la Paixに、19世紀オートクチュールのメゾンがつぎつぎと開店して、モードリュクスの中心に。大きなホテルも立ち並び、国際的で裕福な人々で溢れ、20世紀の初頭その流れはマドレーヌ広場まで広がっていきました。
その後、1909年ポール・ポワレが住宅地だったシャンゼリゼに移ったの契機に、どんどん西に広がり、今では高級ブティックが軒を連ねるサントノーレ通りや、モンテーニュ通り も同じころに、大きなホテルや劇場が建設されるようになって、少しずつメゾンが移ってきて、世界でも有数な通りとして確立。
Madeline Vionnet 1924 ©Collection Musee Galliera
新しい街はこれからでも作っていくことは可能かもしれないけど、伝統や歴史を作ることはできない。歴史が一番古いのに、今でも最新のモードが集まる街、というところがパリの凄みだと思いました。
Christian Lacroix 1991-92©Collection Musee Galliera
2)パリの貴重な職人の技術
17世紀ころから、パリの職人の技術は目覚しい発展を遂げて、ヨーロッパ全土に知られることに。19世紀に、メゾンそれぞれが職人の技術ごとにパリの各地にアトリエを構えるようになり、1990年職人たちはその技術を、"metiers d'art"(工芸)とすることによって、国やメゾンから保護されて、価値を安定させています。
Pierre Balmain 1955-56©Collection Musee Galliera ©photo Olivier Saillant
たとえば、刺繍では、シャネルとコラボレーションもしていたり、その世界のシンボル的存在のLesageが有名。パリには他にも、6つ大きな刺繍のアトリエがあり、一着のドレスを複数のアトリエで部分的に刺繍することがよくある、という話が表しているように、パリの職人たちみんなでオートクチュールの世界を支えているのは、とても素敵なこと。
Christian Dior 1952 ©Collection Musee Galliera
でも、これだけ護られてはいても、アトリエや職人たちの減少も深刻。羽毛細工のアトリエは、1919年に425あったのが、現在では3つだけ。それも主に、劇場で使う衣装のためで、たった一つ、la maison Lemarie だけが、オートクチュールのために働くアトリエ。それに、プリーツ加工を施すアトリエは、50年代には150あったのが、今は20。それも、ほとんどが機械で行っていて、4000以上の型を保有し、すべて人の手で作業してるアトリエは Lognonだけ。
Balenciaga 1967-1968 ©Collection Musee Galliera
先月、日本の伝統技術に言及した、SUZUSANの記事を書きましたが、後継者不足が深刻なのは日本だけじゃくフランスでも同じ。そのため、その職人たちの地位の確立や保護、そして充実した学校制度など、真剣に取り組んでいる様子でした。
今回の展示は市の美術館を使って、多くの協力を得られて無料で開放してるのは、すごいことだと思います。今は、ファストファッションであふれている世の中ですが、パリは街全体で伝統あるモードの世界に誇りを持ってて、そして何より愛してるのが感じられて、とても羨ましく思いました!
写真はすべて許可を得て掲載しています。
"Paris Haute Couture"Hotel de Ville - Salle St-Jean7月2日まで10時〜19時(日曜と祝日は休み)
無料 Hotel de VilleSalle Saint-Jean5 rue de Lobau. 75004 Parisメトロの駅 : Hotel de Ville, Rambuteau, Pont-Marie, Saint-Paul
無料 Hotel de VilleSalle Saint-Jean5 rue de Lobau. 75004 Parisメトロの駅 : Hotel de Ville, Rambuteau, Pont-Marie, Saint-Paul
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