2013年6月28日金曜日

ヴィオネ、ランバン、1930年代のパリのモードの世界をみる 「1931 - FACE DOS PROFIL」

ここずっと、数日暑くなって、夏に向かうかなぁと思ったら、また涼しくなって、上着を着る、なんていう感じの日々が続いて、そしたら今度は大雨。この時期になると、夜10時くらいまで明るいけど、お昼頃に急に真っ暗になったり、今年はなんだか変な天気で、気分もなんとなく晴れないような感じ。
以前に、ここ最近モード関係の展示が多いということを書きましたが、小さなギャラリーでの展示も紹介します。場所は、前に記事を書いたオート・クチュール展のパリ市庁舎からもあまり遠くない、マレ地区にあるギャラリーGalerie du Credit Municipal de Paris。少し分かりにくいのですが、大きな扉を入って看板につづいてくとあります。
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Archives de Paris

この展示は、パリ市が保存してある300万点以上!のモードの写真やデッサンの未公開アーカイブから、特に資料が豊富に保存してある1931年の中から選りすぐりで構成されていました。上の写真のマドレーヌ・ヴィオネや、ジャンヌ・ランバン、エルメス、それにもうメゾンは残っていないけど、この時代に重要なDruilhe、Callot Soeurs、 Bruyereなどの写真やデッサンもたくさん展示してありました。
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Archives de Paris

どうしてこんなにパリ市がたくさんもの資料を保存しているのか、というと、
特許やブランド商標など知的財産権を取得するために、サンプルやデッサン、写真などを労働裁判所に提出する必要があったからです。この法律は1806年から定められ、1979年に国の機関が直接管理するようになるまでの間、パリ市の資料保存の部門は重要な役割を果たしていたのでした。
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Archives de Paris

これらの保存してある資料は、その時代のオート・クチュールの世界では、作品をコピーされることから護ることをいかに大切にしているかを物語ってると思いました。だって、今日では世界中の情報を簡単に手に入れられて、コピー商品は氾濫してるけど、こういう服のデザインひとつひとつを登録していたら、とっても大変なことだと思います。当時の保存方法はデジタル技術も発展してなかったし、今とは比べものにならないほど手間も時間もかかる作業なのに、これだけ丁寧に大切に保存されていることに、感心してしまいました。
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Maggy Rouff 1931 Archives de Paris
30年代は、とてもシンプルなデザインの中に、洗練された完璧なカッティングが光るドレスが特徴。スカートはまっすぐすとんと落ちた、ふくらはぎくらいまでの長さなのはだいたい同じで、重要なのは袖や肩のラインなど上半身。そしてウエストをより細くみせるために、ボーダーやストライプ、チェックや白黒、などグラフィックで遊んでて、楽しかった!!
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Maison AgnesModes Archives de Paris
アクセサリーは、シルエットを完成させる最後の部分として、ドレスと調和したものが好まれ、帽子はいつも小さめでまるっこくて、ちょこんとのっかった彫刻のよう。お花がとっても繊細。
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Archives de Paris
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Archives de Paris
1929年からのアメリカの経済危機の影響もあり、パリのオート・クチュール界のイヴニングドレスは、20年代のパールや豪華な刺繍は消えていき、スカートはもっと長くなり、フラットで身体にぴったりフィットしたシルエットが台頭して、30年代のシンボルに。そんな中、チュールでいっぱいだったり、サテンのフリルがだったりの、とってもロマンチックなドレスは、肩身の狭い思いだけど、すっごくかわいかった。
写真やデッサンだけではなくて、実物ドレスや靴、バッグもあったし、それにドレスの生地の端切れがたくさん敷き詰められた展示がとても素敵でした!
デザイン意匠権登録のための資料提出のおかげで、パリ市にはまだまだ重要な資料が信じられないほどたくさん保存されていて、どんな面白いものがあるのか、もっともっと探ってみたい気にさせられます。小さなギャラリーですが、80年も前の未公開の貴重な資料ばかりで、ぎゅっと凝縮された面白い展示です。オート・クチュールの展示から少しマレ地区を散歩しながら、ここのギャラリーに寄り道してみるのがおすすめです。
1931 FACE DOS PROFIL
Galerie du credit municipal de paris
55 rue des francs-bourgeois 75004 paris
9時〜17時まで 
日曜日はお休み

*写真はすべて許可を得て掲載しています
 

2013年6月21日金曜日

パリっ子に大人気!お弁当をアレンジした、パリのBENTO - Nanashi

パリのおいしいもの続きです。
料理が大嫌いな私ですが、外に一人で食べにいくのも嫌いで、いつもいつも簡単なもので済ませてしまって、あまり食に関して健康的ではない気がするこのごろ。パリでは相変わらず、ビオブームで、ベジタリアンレストランや、グルテンフリーのパンを扱うお店、それにビオの食材を主に使った料理を提供するカフェなんかが、いたるところで出会えます。外で食べるなら少しでも体にいいものをと思って、ご飯にお誘いもらったので便乗して、日本人マダムが経営する、BENTO(弁当 )で有名な、北マレ地区のおしゃれな若者たちが集まる場所にあるビオカフェNanashiに行ってきました!!そういえば、VOGUEのパリのレストラン企画にも掲載されていましたね!!
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 ノンストップだと思ってたら、夜ご飯は、8時からでした。 
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BENTO は、お肉、魚、ベジタリアン向け、と三種類から選べました。お昼と夜とは値段が違います。
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お魚バージョン!もりもり野菜と、野菜のてんぷら、それに、キノアの上にお魚がのってます。
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お肉バージョン。のってるお魚がチキンになっただけで、ほかは同じです。
お魚はちょっと懐かしいような味に、普段、こんなの食べれないから、ほっこりしました。それにBENTOと言っても、いわゆる日本風、なところはほとんどなく、テーブルに置いてある調味料におしょうゆくらい。
もちろんデザートもそれぞれいただきました。
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ホワイトチョコとラズベリー入りの抹茶ケーキ。
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チョコケーキ。すっごい濃厚。
 
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フルーツいっぱいのクランブル。
お家の手作り感あるのがかわいらしい、とってもやさしいケーキたち。 どれもこれもおいしかったです!!
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食べ終わるころには、お店の奥までもういっぱい!!
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テイクアウトもできるみたい。
完全な日本食ではなく、パリっ子向けにアレンジした、パリのBENTO。またお魚食べたくなったら来ようかな!
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Nanashi
57 rue Charlot, 75003 Paris月曜〜土曜 12時〜夜0時まで
日曜 12時〜18時
ほかにも、
パリの子ども服、ボンポワンのお店の地下にもあります!
6 rue de Tournon, 75006 Paris火曜〜土曜 10時〜17時

 

2013年6月12日水曜日

週末は、ゆっくりブランチとオシャレケーキで、癒されに! Colorova

ここ1年くらい最近、ケーキ屋さんをいろいろ探しては行ってみたりしたけど、日本にもある有名店じゃないけど、どこか、おいしいところないかなぁって見つけたところがここ。Colorova patisserie。友達のお家行くときとかに買って行きたかったけど、なんせ、開店してるのが火、水、土、日の週4日だけ。なかなか行きたくても予定が合わずに買いに行けなかったところです。でもパティスリーだけど、平日は火、水曜日はランチ、週末はブランチもしてるみたいだったから、日本からの大切なお客さまを誘って予約して行ってみました!
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週末はお仕事もないしいくらでも寝坊ができるから、お家で朝ごはん食べないで、11時からのブランチが最高にいい時間帯だったけど、その週の火曜日に電話したときにはすでにいっぱい、残念。しかたなく13時半に。週末の予約は、1週間以上前までにはしたほうがよさそうです。でもでも、このパティスリーからほんの5分も歩かないところに以前ブログでも紹介した、Raspile通りのビオのマルシェのあるRenne駅があって、少し早めに待ち合わしてマルシェでお買い物をしてから行けたから、13時半でもよかったかな!
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まずはやっぱり絞たてのオレンジジュースは欠かせない!眠気まなこがしゃきっと。一気に飲み干しちゃいました。リンゴのコンポートも空いてるお腹にはとってもやさしい。これだけでも幸せです。
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フランスの朝食にお決まりの、クロワッサンとパン・オ・ショコラ!は、かごにもりだくさん。サクサクで温かくておいしい!それに、胚芽パンとミルクパンは、となりのジャムと一緒に。キャラメルは甘すぎずとろっとろ、マンゴーとイチゴは、果物そのもののおいしさがぎゅっとつまって濃厚。おなじみすぎて敬遠してしまいがちのノワゼットは、思ったよりべたつかず後味が残らずさっぱりでした。このかわいらしい4種のジャムは、パティスリーだからなせる技かもです!
これだけでも、楽しくおしゃべりしながらゆっくり食べてたから、すっかり満足してしまってきたけど、まだ続きます。
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モッツァレラとおいものサラダ!二人とも、ポーチドエッグだと勘違いしてて、食べてびっくりで面白かったです。
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ミニトマトとひらっひらのカブののった、ガスパチョ。
そしてそして、お待ちかねの、
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ケーキたち。ショーケースから選ぶけど、時間が遅くて、もうなくなっちゃったのもありました。ちょっとかわったデザインの、さりげないお洒落感が素敵なケーキがいっぱいです。
私たちの選んだのは、
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レモンのタルトに、
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ピスタチオのシュー。中には、
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ラズベリソースが。
見た目は、おもそうでもったりしてるけど、両方とも見た目よりもびっくりするほどずっとシンプルで軽め。もう一つずついけそうでしたー!
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カラフルなソファもかわいい店内。若い人たちに受けそうな内装も、ケーキもカラフルでポップだけど、この6区という閑静な地域なおかげなのか、となりには、4人組の品のあるおばあちゃまたちがおしゃべりしながら、ブランチを楽しんでたし、家族連れもいました。トイレに行ったときに分かったのですが、奥にもテーブル席がたくさんあります。
私たちも、涙出ちゃうほど可笑しく楽しいおしゃべりの時間を過ごし、知らないうちに16時近くになってしまってたのには驚きました。ぎゅうぎゅう詰めに入れられて、荷物も気にしながら忙しない、いい意味でパリのカフェっぽくなくて、清潔感と開放感があって、くつろいでしまいました。
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帰り際に気づいたけど、レジのとなりにはクッキーやフィナンシェなど焼き菓子もありました。
ケーキもまだまだ、食べたいのがたくさん残ってるから買いにこないと。
金曜日があいてないのは、残念なとこ。
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Colorova patisserie
47 rue de l'Abbe-Gregoire, Paris
火 11:00~18:00
水 10:00~19:00
土 10:00~19:00
日 11:00~17:00
平日ランチは、12:00~15:00
週末はブランチ 11:00~17:00 予約したほうがいいです。facebookから可能。
他の時間は、ティータイムに。

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