2012年2月24日金曜日

リトアニアから届いた、身近なモチーフが愛おしくなるアクセサリー - Hairy Sock

美術系の大学院生時代から、すでに自分のアクセサリーのブランド、
Hairy Sockを立ち上げ活躍して来ている、リトアニアの女の子ルタが、
この前紹介したエリックのHouse of 950と一緒に、
2月のニューヨークファッションウィーク中に、
最新コレクション nothingness の展示会をしました!!
ニューヨークに早く行ってみたいです。

ルタもBlessのインターン時代の同期で、料理が好きな女の子で、
お昼に作ったお好み焼きをすごく気に入ってくれて、作り方を熱心に聞かれました。
日本のクレープ、みたいで、人気みたいです。
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先週、展示会での様子と、新作コレクションの写真が届きました!!
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今回のコレクションの全貌。
食器に飾ってるのが、かわいい。
角砂糖の上に寝てるのは、Hairy Sockの人気商品、パールパーソンのシリーズ。
パールパーソンは、前回のコレクションでは、ブローチとして販売されてました。
今回では、パールパーソンのイヤリングと、赤いビーズのバージョンも追加。
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こんな感じ。コレクションの写真から。
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展示会の写真から。手前の女の子が付けてるのは、赤いビーズのバージョン。
奥の女の子の、大きい、まんまるネックレスも、インパクトありますね!
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こんな風に、モデルさんたちが、ルタの作品たちのあるテーブルで、
お酒飲んだり、おしゃべりしてたり。
こういう展示の風景は、Blessの血を受け継いでる感じがします。
そして、私が、今回のHairy Sockのコレクションで、一番気になったのがこれ!
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マッチの、燃えた後のピンバッチ!!!
ぽいって、捨ててしまいそうな、燃えかすが、
ルタの手にかかると、なんか、かわいく見えてきてしまうからすごい!
ほにょりとした感じが、なんとも寂しく、愛おしく思えてきてしまうのです!
それから、私はハトが大嫌いで、近寄りたくもないし、見たくもないのに、
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これは、かわいい。とまたまた、気持ちが揺らいでしまうのでした。
ありふれてるから、逆にあまり人に目を向けられないようなモチーフを取り上げ、
ルタのちょっとした魔法を加えて、
いつまでも大切にしたくなるようなアクセサリーたちを私たちに贈ってくれる、
Hairy Sockの今回のコレクションです。
ヨーロッパのメディアではすでに、様々なところで取り上げられてる、
ルタの作品たち。
ネットでも販売してるので、ぜひサイトも見てみてください!!
Photo 4
写真はすべて、Hairy sock

2012年2月21日火曜日

美輪明宏のドキュメンタリーを撮ったフランス人監督 パスカル=アレックス・ヴァンサンの語る日本のクラシック映画の魅力 Vol.2

前回の続きです。
美輪明宏のドキュメンタリー映画を撮ったフランス人監督のパスカル氏が、映画と美輪明宏について語ってくれました。
まだ読んでない方はこちら→http://www.vogue.co.jp/blog/taco/archives/1623
二回目の今回は、フランス人の目に映る日本のクラシック映画について聞いてみました。


<日本映画との出会い
パスカル監督が、美輪明宏のドキュメンタリーを撮りたいと思ったきっかけも、深作欣次監督映画『黒蜥蜴』だったことからも、日本映画、特に日本のクラシック映画が大好きな上にすごく造詣が深いことがうかがえます。
研究者でもない監督がなぜ、大学で教えるほどに日本の古典映画に精通しているかというと、1992年から2002年までの10年間、日本の古典映画専門の配給会社ALIVEで働いていたから。パリ第三大学で映画史を学ぶために地元のロワール地方からパリへ上京し、生活費を稼ぐために大学と平行して18歳からこの会社でスタージュを始めました。もともと、三島由紀夫、川端康成、谷崎潤一郎などの小説を読んでいたことから日本映画にも興味を持ち、この世界へ。卒業後もそのまま社員となりました。
90年代、日本企業がヨーロッパへ進出し、日本製の車やステレオが広まっていった時代の中で、日本の文化も次第に入ってくるようになります。当時、小津安二郎、溝口健二、黒沢明、はすでに有名な日本人監督としてヨーロッパでも人気があったけど、それ以外はほとんど知られていなかった。もっと観たいという要望が多くなったことで、初めて他の監督の作品もフランスに紹介していったのがALIVEでした。20代の若い感性を重宝され、自分の気に入った作品を自由に選ぶことができたパスカル氏は、日本にやってきては松竹、東宝、日活、東映などなどあらゆる映画会社をまわり、200を超える日本のクラシック映画をフランスへ紹介。その中には、ゴジラやモスラなどの怪獣映画のも入っていたのが面白い。日本映画にどんどんのめり込んでいった。働きながら監督として映画も撮り始めます。映画祭に出品するようになってから会社も辞め、映画製作に専念。またALIVEのオーナーが引退したことで会社も消滅し、その後はCarlotta Filmsがすべてを継いでいますが、販売しているDVDの裏の説明書きは今でもパスカル氏が頼まれ書いています。

<監督にとっての日本映画の魅力は?
パスカル氏のお気に入り映画監督は、深作欣二、成瀬巳喜男、市川崑 、そして鈴木清順。5−60年代の作品が特に好きなのだそう。余談ですが、市川(ICHIKAWA)を、“ISHIKAWA” ってフランス語で言うので、違う人なのかなと最初勘違いしてしまいました。
フランス映画との違いを聞くと、“フランス映画は話すシーンが多いのに対して、日本映画は、とても視覚に訴えるもので、形式的でより官能的。そして多様性があって魅力的で、いつも意外性に富んでるところが惹きつけられる。”という答え。女優さんでは、高峰秀子の大ファンで、サインも2回してもらったことがあるんだ!とにこにこしてました。
若い監督の中では、是枝裕和、黒沢清、それにアニメでは、今敏の『パプリカ』が大好き!大好き!と言ってました。実は、パスカル氏は、アニメ『キャンディーキャンディー』の男の子バージョンの『Candy Boy』という短編アニメも発表し、2007年にカンヌ映画祭と平行して行われる監督週間で紹介されている。
自分の作る映画のことは、自分では上手く説明できないけれど、少なからず影響は受けてると思うと語っていましたが、次回作『Dans La Foret』は、大林宣彦監督の77年に公開されたホラー映画『ハウス』からインスパイアされたもの。かなり楽しみです! 『ハウス』も久しぶりに観てみたくなりました。

<フランスでの日本映画の受け入れられ方
大学で学生たちに日本の古典映画を教えているパスカル氏。学生たちの反応はどうなのか、気になったので聞いてみると、「やっぱり現代と大きく違うサムライ、チャンバラ映画には興味をひいて、みんなすぐに好きになる」んだそう。
フランスでは映画はとても重要な文化の一つで、15歳からは毎週映画の授業があるなんてすごいと関心してしまいました。それに、小学生で小津安二郎の『生まれてはみたけれど』、中学生では『お早う』、高校生では黒沢明の『羅生門』をどの学校で観るというのは本当に驚きでした!!私なんて、小津安二郎の作品も、溝口健二も黒澤明も、大学生になって初めて観ました。日本の教育の中で映画というのはあまり重要視されてないように感じるのですが、日本の学生よりもフランスの学生たちの方が、日本のクラシック映画をよく知ってるんじゃないかと思います。でも逆に、「(フランスの若者は、)日本やアメリカのクラシック映画は映画館でも喜んで見に行くのに、フランスの昔の映画にはお金を払ってまで観ようとはしないんだ」、とも。結局、若い頃は自分の国の文化よりも外国に興味を持つのはどこの国でも同じような状況。
最近学生たちと話してて、現代の監督で人気があるのは三池崇、是枝裕和、河瀬直美だなと感じてるようです。それでも現代の作品よりも圧倒的に、クラシック映画のほうがフランスでは知られている、というのはとっても意外でした。黒沢明監督の「七人の侍」の三船敏郎や、小津作品常連の女優、原節子は、フランスでは誰もが知ってる映画スターなのに、現代の俳優女優は一般的にはほとんど知られてないのだそう。
大学から頼まれて始めた日本映画の講師の仕事でも、「今日の映画を理解する上でも、昔の映画をみることはとても重要で映画をより深く学ぶことができる。映画を勉強していていずれは映画を作りたいと思ってる学生たちは、普遍的で、時代を超越した日本のクラシック映画に精通してる必要がある!!」という信念のもと、講義内容も工夫したり、やりがいを感じながら楽しんでる様子でした。次の日に使おうと思ってるDVDをさっき図書館で借りてきたんだと言ってみせてくれたのは、木下恵介監督の映画『楢山節考』。それに去年は見せなかったけど、フランスではDVDも出ていないほとんど誰も知らない松本俊夫も学生たちに紹介したいと思ってると意気込んでました。去年は8人しかいなかった自分の学生が、評判を聞いて今年は47人も集まって教室がぎゅうぎゅう積めなんだ、と監督は嬉しそうに笑ってました。すごく面白そうだから、私も授業受けてみたくなってしまいました!!
私は、フランス人の友人のほうが、日本について知っていることがたくさんあって、うれしいと思う反面、だめだなぁと情けない気持ちにもなったりします。 だから最近は、日本の文化にももっともっと知りたいと、知らないといけないと思うようになってます。前述した日本映画を研究している大学院生の友人が、日本映画のオススメDVDを会うたびに貸してくれるので、それを観たり、今、パリ日本文化会館では、「大映撮影所」の特集が組まれ、映画をたくさん上映しているので観に行ったりしてます!始まる前は長い列をなしてるし、かなりの席が埋まってしまうほどの人気ぶりです。
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パスカル=アレックス・ヴァンサン Pascal-Alex Vincent
2000年から映画製作を始め、2005年のカンヌ映画祭で短編映画『Bébé requin』がパルムドールにノミネートされる。2009年に初の長編映画『 Donne-moi la main』を発表。ヨーロッパ各国、アメリカなど世界中で上映された。現在、日本の70年代のホラー映画からインスパイアされた、『Dans La Foret』を製作中。フランスでは今年の夏に公開予定。日本で日本人俳優、日本人クルーたちと映画製作するのが夢。
[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=iFRi8YkA9GE]

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2012年2月19日日曜日

美輪明宏のドキュメンタリーを撮ったフランス人監督 パスカル=アレックス・ヴァンサンの語る日本のクラシック映画の魅力 Vol.1

前回は、伝記映画『イヴ・サン=ローラン』について書いたので、また映画の記事が続きますが、去年の夏から日本全国で次々と上映されていた『美輪明宏ドキュメンタリー ~黒蜥蜴を探して~』をもう観ましたか?このドキュメンタリー映画を撮ったのは日本人ではなく、なんと日本のクラシック映画を愛する若いフランス人監督、パスカル=アレックス・ヴァンサン。深作欣二監督の『黒蜥蜴』の大ファンだったパスカルさんは、どうして主演の女性の名前がアキヒロという男性の名前なんだろう?ということに疑問を抱き、調べていくうちにますます美輪明宏という人物の魅力に引き込まれ、ぜひドキュメンタリーを撮りたいと思うようになったことがきっかけで実現した映画。
Impression
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監督が編集したフランスのテレビ用の短いバージョンと、日本の市場向けのバージョンと二種類あります。私は、フランス向けしか観ていないのですが、三島由紀夫や寺山修二など、すでに伝説となってる偉大な人たちから愛され、時代を超越した美輪明宏という希有な人物の秘密に迫るもので、存在の大きさに圧倒されます。自宅での取材や、横尾忠則、深作監督へのインタビューなど、貴重なアーカイブも満載でもっと美輪明宏作品を観てみたくなりました!

私が監督のことを知るようになったのは、日本映画が大好きなフランス人の友人から。パスカル監督は、2年前からパリ第三大学で日本の古典映画を教えています。その講義を去年受けていた友人は、会うといつも、面白い講師がいるんだ!って嬉しそうにすから、ぜひ会ってみたいとずっと思っていました。連絡するとすぐにOKしてくれ、週末に監督行きつけのカフェでお会いすることができました。とっても表情豊かで気さくな、かわいらしい方で、時間は短かったですが、この映画にまつわるエピソードや、パスカル監督が感じている日本のクラシック映画の魅力を聞いてみました。

 [youtube=http://www.youtube.com/watch?v=uj7wsq6TxhU&feature=youtu.be]
[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=h_8rJOSCGsE]
<美輪明宏のドキュメンタリーを語る
パスカル監督が、ドキュメンタリーを撮りたいと思い立ってから手紙を送ったら、始めはただ驚かれ断られてしまっていた。それから自分の撮った映画のDVDを送りどういった監督なのか知ってもらえてから了承してくれ、最終的な判断は、“直接会ってオーラを見たい”、と言われたのだそう。ちょっとびっくりする出来事に戸惑うも、無事にオーラの試験もクリアし、撮影に入れたということでした。美輪明宏らしい、といえばそうだけど、ちょっと面白いです。
フランスのテレビ向けとは大きく異なる、日本市場向けの少し長いバージョンは何が違うかというと、美輪明宏の要望を汲んだものとなっている。フランス用は、まだ美輪明宏という人物を知らない人向けの説明的なシーンが多い。それに対して、日本ではすでに誰もが知っている人。美輪明宏が使いたい映像を選び、歌うシーンや語る部分を多くしたものに仕上がっているようです。
映画の中で美輪明宏が、
「『フランス語であなたをil(彼)と呼ぶのかelle(彼女)と呼ぶのか、』と聞かれますが、『呼びたい人のお好きなように』と答えます。 ーーーー 日本のほうがよっぽど性差別がなくて、進んでいて、リベラルです」
と語ってるところがあるのですが、パスカル監督は”ミワさん”というと同時に”elle(彼女)”と呼んでいたのは、興味深いところだと思いました。

→次回に続きます。監督が日本映画との出会いやその魅力について語ってくれました。

 
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2012年2月18日土曜日

フランスのモード、デザイン、広告がみわたせる!装飾芸術美術館

前回に続いて、装飾芸術美術館です。
ここは、モード、テキスタイルの展示があり、大好きなところなのですが、
この美術館、少し複雑で、ちゃんと地図にも示してないし、
いっぱい展示してるはずなのに、どこに行ったら何が観れるのか、
こういう記事を書いていてなんですが、
私は、ほんといつも迷ってしまいます。
チケットは大きく分けて二つに別れてます。
① 装飾芸術美術館の常設の展示(9階まであって大きい!!)
 +モード・テキスタイル館
 +広告博物館
 +おもちゃ館やその他ギャラリーもすべて含まれます
② Nef館(吹き抜けになってる広場)の企画展 今回は、ジャン=ポール・グード展
③ ①+② 全部みたい人用のセットチケット
時間に余裕があれば、ぜひ全部のセットチケットがおすすめです。
入れ替え期間によっては、Nef館の企画展がなかったりするので、
そのときは、①のチケットだけで。
今回の、モード・テキスタイルの展示がなかったので、残念でしたが、
この美術館が初めての友だちと行ったので、
これまで足を踏み入れてこなかった、常設展の9階、最上階までついに行ってしまいました!
まずは、同時開催されてた、ギャラリーでのトロンプ・ルイユ展。
トロンプ・ルイユとは、だまし絵のことです。
シャネルのドレスや、ゴルチェのジャケットも展示されてました。
このジャケット、よーく見ると、不思議で面白いです。
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シャツにジャケット羽織ってるように見えるけど、
実際は、一枚で、見れば見るほど、はまっていきます。
おもちゃ館では、ババール展!
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フランスでは、ババールのアニメがテレビで放映されてるので、
ちびっこたちには、大人気です!

そして、年代別になっている装飾芸術の常設展の2000年代のコーナーのとなりには、
小さな企画展のスペースが設けられてて、家具デザイナーのMaarten Baas展。
彼の作品は雑誌で見て知ったのですが、この「とろけるイス」が、すごく気になってました。
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実は、この展示がどうしても見たくて、急いで駆け込んだのでした。

エレベーターもあるので、がんばってどんどん上って行けば、
こんなかわいいところに出会えます!
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あらゆる年代の、いろんなデザイナーたちのイス椅子いす。
イスのソフトクリーム!
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それから、こちらは、くねくねやなぎのランプとまんじゅうソファ。

そして、この見晴らしの良さ!!
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がんばって上がってきてよかったーって思えるときです。
エッフェル塔も向こうに見えます!
今思うと、まずはエレベーターで9階まで行って、
降りながら観て行く、という方がいいかもしれないですね。
そして、一番上の階には、写真を撮ってほしがる、係のおじちゃんがいます。
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私たちは、結局3時間以上楽しんでました。
いつも、モード・テキスタイルの展示だけ見て帰ってしまってたのですが、
今回改めて、この美術館の魅力にとらわれてしまいましたー。

ただ、広すぎて、ぐるぐるして、どこで何の展示してるのかが、
非常に分かりにくいので、係りの人たちに聞きながら、探してください。

一階には、これまた、ファッションからデザインまでとっても充実した品揃えの本屋さんと、
カフェも併設されてます。
疲れたら、ぜひひとやすみ。

ぐるぐるして、全部観てしまうのも、楽しいですよ!
Les Arts Decoratifs - Nef
107 rue de Rivoli
75001 Paris
 
Tel. : 01 44 55 57 50 
Metro : Palais-Royal, Pyramides ou Tuileries 
Autobus : 21, 27, 39, 48, 68, 69, 72, 81, 95
月曜日お休みです。 

2012年2月17日金曜日

シャネルの香水のアートディレクションを手掛ける、ジャン=ポール・グードの大回顧展!

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ジャン=ポール・グードという人をご存知ですか?
大手デパートのギャラリー・ラファイエットの広告を何十年も手がけ、
街を出歩けば、彼の作品に出会わないことはない、というくらい、
フランスでは、大人気のアーティストです。
他にも、ファッションの広告など、
バネッサ・パラディの鳥かごの素敵なシャネルの香水のCMのディレクションをしていたり、
彼の作品に、日本でも魅了された人もいると思います。
イラストレーター、フォトグラファー、アートディレクター、なんでもこいで、
肩書き知らずの、ジャン=ポール・グードの大回顧展が、装飾芸術美術館で行われていたので、
友だちと行ってきました!!

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名前だけでは、ぴんとこなくても、作品を見れば、
あー知ってる!っていうものばかり。
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広告がやっぱり有名ですが、初期の頃の彼のイラストも、すごくかっこいいです。
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それに、フォトグラファーとしての活動や、
モデルで歌手のグレイス・ジョーンズの映像や衣装も、
ずっと観ていたくなるようなものたちばかりで、楽しい!
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それに、1989年のフランス革命200年周年祭を演出したのも、グード。
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そのとき実際使った大きな機関車や、当時の映像、写真、
そしてアイデアノートまでも、出し惜しみせず、何でも見せてくれます!
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こんな、キッチュな作品も、個人的には好きです。
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ポスターの原画フィルムの展示もあって、
フィルムを切ったり貼付けたりの実際の作業の様子が少し分かって、
すごく面白そうで、自分でも試してみたくなります。
ものすごい人でいっぱいでしたが、期日が迫ってくると、
もっともっと人が多くなると思います。
3月18日までです!
Les Arts Decoratifs - Nef
107 rue de Rivoli
75001 Paris
 
Tel. : 01 44 55 57 50 
Metro : Palais-Royal, Pyramides ou Tuileries 
Autobus : 21, 27, 39, 48, 68, 69, 72, 81, 95
月曜日お休みです。

2012年2月14日火曜日

イヴ・サン=ローランのオフィシャル伝記映画がパリで公開!イヴにそっくりな主役のピエール・ニレイの演技に大絶賛。

少し前に地下鉄の広告を見て気になっていたのですが、なかなか行く機会がなくて後回しにしてしまっていた、実話をもとにした、イヴ・サン=ローランの半生を描いた伝記映画「Yves Saint Laurent 」をやっとみてきました!!


この映画は、1957年、イヴ・サン=ローランがディオールのアトリエでモデリストとして働き始めるところから始まります。21歳でディオールの亡き後を継ぎ、その後公私のパートナーとなるピエール・ベルジェと出会いから1976年に発表したバレエ・リュスのコレクション発表まで。物語は、イヴ・サンローランとピエール・ベルジェの恋愛を中心をおき、その二人を取り巻く友人や家族など、モード界での華やかな活躍の裏で交差する人間関係を追っていくものでした。

そして、ピエール・ベルジェ、イヴ・サンローラン財団のオフィシャル映画として全面的な支援を得て、ファションショーのシーンでモデルさんたちが着ている衣装や、イヴの描いたファッションデザイン画もすべて、財団の保存しているオリジナルのものが使われているところは注目です!
(財団について、詳しくはこの記事に書いています→http://www.vogue.co.jp/blog/taco/archives/81
それに、ピエール・ベルジェが「イヴ・サンローラン本人かと思ってしまった」、と大絶賛しているように、イヴ・サンローラン役の、国立の劇団コメディー・フランセーズの俳優、ピエール・ニネイの演技には魅了されます!若い頃のイヴサンローランのイメージに全く違和感なくしっくりくるし、なによりピエール・ベルジェが言うほどなので、本当に似てるんだと思います。
[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=wiKzqEfDkoM]

イヴ・サンローランの映画といえば、「L'amour fou 」が日本では2011年に公開されたばかり。これは、イヴ・サンローランが亡くなったあと、ピエール・べルジェが、二人がともに過ごした部屋から、コレクションしていたアートを運びだし、グラン・パレで行われたオークションで売るまでをピエールの視点で淡々と進んでいくドキュメンタリー映画。
[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=_fjwQb9ObIE]

当時撮影された若い頃のイヴや、コレクションのショーやバックステージの様子など貴重な映像や写真がいっぱい織り込まれ話題になってた作品。映像の中では一度も笑わず、常に寂しそうだったピエールの顔が焼き付いてしまう映画だったのを覚えています。
このドキュメンタリーの中で出てくる3−40代くらいのときに受けていたインタビュー映像で、20代前半を普通の若者のように学生時代を送らず、ディオールでデザイナーとしてすべての責任を負いその後もずっとモード界の最先端を走り続けている中で、
「若さを味わいたい、始めたのが早すぎたと思っても、残念ながら僕はもう若くない。
旅行に行ったり、何もしない時間がほしい。」
と答えてるシーンがあって、なぜか記憶に残っていたのですが、今回の映画で、モロッコへ友人たちを連れ立ってバカンスに出かけたり、お酒やドラッグにつぶされていくシーンへもつながっていく気がしました。シャイで繊細な天才イヴを護らないといけないと必死になるピエールの、ときに行き過ぎた空回りともいえる行動に胸を打たれます。
ドキュメンタリーでインタビューを受けていた、友人でモデルのLoulou de la Falaiseや Betty Catrouxも今回の映画に出てきて、そこで語られていたことが映画のシーンの一部で表現されていました。散らばっていた個々の重要なエピソードが一つの流れに整理されていくので、両方観るとより面白さが増すと思いました。ピエール・ベルジェが8年間パトロンとして面倒をみていた、世界的なアーティストのベルナール・ビュフェによる、イヴ・サンローランの肖像画はとても有名ですが、その描かれたいきさつが、イヴとピエールの仲を深めることになっていたとは思いもしなくて驚きました。
日本での公開はまだ発表されてないのですが、それまでにせっかくなので、ドキュメンタリーのほうの「L'amour fou 」をまだ観てない人たちは予習しておくのもいいかもしれません!!

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2012年2月12日日曜日

パリ、マレ地区で作るウェディングドレス! - MAISON NICOLAS CANDAS -

パリはまたまたすごく寒くなってきて、
朝、家から地下鉄までの5分くらいの道のりだけで、顔が凍えます。
マフラーでぐるぐるにしても、寒くて寒くて。
パリの寒い冬は、雪が積もるわけでもないけどさらっと、
街中が真っ白になるので好きなのですが、
部屋の寒さには、がまんできません。
日本は、どうですか?
雪はいっぱい降ってますか?
20代後半にもなると、大学の先輩や高校の友だちがどんどん結婚していって、
私の周りでも、結婚式の話題や子どもの話であふれてます。
今日は、パリのマレ地区から、ウェディングドレスのアトリエ、
MAISON NICOLAS CANDAS を紹介します!

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デザイナーのニコラとは、パリへ来たばかりの最初のパタンナーの学校で知り合いました。
日本が大好きで、日本食のお店に行ったり、
最近では、スタジオジブリの「コクリコ坂から」を 一緒に観に行きました!
 もちろん、吹き替えではなく、フランス語字幕で。
そんな、日本好きのニコラですが、
パリの中心マレ地区のアトリエで、ちょっと面白いウェディングドレスを作ってます。
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短いスカートのスタイル。背中も大きくひらいて。
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さっきと同じドレスに、長いスカートをプラスして、背中をリボンで結べば、
ぜんぜん違った感じにもなります!
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なんと、今度はスカートがドレスになってしまったり!
ドレスとスカートだけで、いろんなスタイルが楽しめ、
自分だけの着こなしができる、
遊び心いっぱいのウェディングドレスたちです。
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アトリエからの眺め。
こんなすてきな町並みが眺められるアトリエに、一度訪れてみてはいかがですか??
私も、何回も遊びに行ってますが、駅からもすぐ近くで、
こんなところにずっといれるなんて、うらやましいです。
アトリエに行くには、予約が必要です。
日本語でもなんとか対応すると思います。
MAISON NICOLAS CANDAS
rue du Temple
75004 PARIS

Metro : Hotel de Ville
contact : Nicolas Candas - +33(0)6 17 59 12 52
e-mail : contact@maisonnicolascandas.com