2012年1月27日金曜日

しかけ がいつも面白いファッションショー -HENRIK VIBSKOV メンズコレクション 2012-13 aw-

毎回工夫を凝らしたしかけで、会場ごと全部楽しませてくれる、
大好きな、HENRIK VIBSKOVは、パリに来てから毎回見に行ってます。

今回のテーマは、The Shrink Wrap Spectacular。
会場には、なんと、
真っ白い、大きくて、ながーい、ドラムセットが!!
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足場のデコボコしたランウェイをモデルさんたちは歩いて行くと、
ところどころ仕掛けられたバスドラムのキックを踏んでは、
ボーン、ボン、ボボン〜。楽しいリズムです。
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毎回帽子とメガネや、靴などのアクセサリーで、イメージを統一してます。アンモナイトみたいなキャップと、反対に足に毛の生えた靴が、
この世界の決まり、そんな風に見えました。
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ポシェット。
でも、一枚目の写真でモデルさんが持ってる、カラフルのほうが、いいかも。
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この人なんて、帽子からひげまでつながって、体から、リュックにまでつながってる!!
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リュック付きコートもひとつ。
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一歩まちがえると、一昔前のアメリカのいいとこのぼっちゃん、
みたいになってしまいそうな、セーターを肩にかけるのとか、
白くつ下に、パンツやレギンス入れちゃうのとか、
気になるとこがいっぱいだけど、
こうやってうまくまとめられちゃうと、さすがだなと思ってしまいます。
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彼は、このドラムたちの調律師さんだと思います。
上から下までつながってるポッケに、たくさんの音をかかえてることでしょう。


そして、これまでのを少し紹介させていただくと、

前回2012 ss は、中庭を使った、屋外での発表。
テーマは、一望監視施設、パノプティコン。
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内装は緑ばかりの、
四つに区切られたお部屋が、
ぐるぐる回されて、
モデルさんたちは、そのドアを開けてながら進んで行きます。
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ここでは、ベレー帽と、飛び出た丸めがねがお揃い。
なんでも見渡せちゃえるって思ってても、
それは色眼鏡の頭でっかちで見てるから、
結局、何にも見えてないんだよ。
というように、私は感じたショーでした。
そして、その前の2011-12 awは、、
どこかの、カフェみたいになっていて、食べる、がテーマ。
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真ん中の人の、帽子がかわいい!!ほしい!!
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ここでも、タオパイパイみたいな、めがねがお揃い。
ちゃんと、給仕のギャルソンなんかもいちゃって、セッティングしてます。
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そして、デザイナーさんは、
音楽ダンスに、アート、デザインなんでもこなす、マルチな才能に、
さらに、すらっとして背が高く、雰囲気もあり、モデルさんたち以上にかっこいいです。
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次は、どんなの見せてくれるんだろうー




2012年1月24日火曜日

孤独な少年と、さすらいスナフキン -Yohji Yamamoto メンズコレクション 2012-13 aw -

レディースのプレコレクション発表と同じくらいに、メンズのコレクションがあり、
両方が楽しめるこの時期のパリ。

いくつか見てきたものを紹介していこうと思います!
まずは、パリの真ん中、マレ地区でショーが行われた、Yohji Yamamoto

メンズのコレクションは、最近、どんどん好きになってきてます!
レディースに比べてメンズは、
ボリューム感がどこも似通ったようになってしまいがちなのに対して、

Yohjiはそこに独自なものを持ってて、
いつもと違うことをしていても、Yohjiっぽさ、があり、
この、〜っぽさを確立してるとこに、凄みを感じます。
今活躍してる海外ブランドのデザイナーたちも、Yohjiには影響を受けてるはず!
そして、
Yohjiお約束の、素敵なおじちゃまモデルが歩いてる!
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この笑顔。すてきです。
他のコレクションで、こんなに、にこにこして歩いてるモデルさん、見たことないです。
このおじさまは、特別ですが、
今回のコレクション全体は、少し寂しげで、内に何かを隠して、
それを守るために一人で戦ってるっていう感じがするものでした。
ここからは、私見、妄想をふんだんに盛り込んでお送りしたいと思います。
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大切な人を失って寂しげな少年たち。
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彼は、まさにオリバー・ツイストが少し大きくなってきたかのよう。
少年なのに、すごく品がある。
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負傷して帰ってきた、兵隊さんたち。
彼らも、大切なものを失った感じがする。
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この二人は、ひげに隠してるに違いない。
そして、また、さすらいの旅へ。
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もう、後ろ姿なんて、イメージしてた、まさにスナフキン!
孤独になりたいんだよ。
少し、ほっといてくれないか。
と語ってるようです。
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最後にもう一度、すてきなおじさま笑顔。
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2012年1月20日金曜日

緊張をしいる写真たち、ダイアン・アーバス回顧展!!

プレコレクションの展示会が来週なのに、
もう3月にはコレクションが待ちかまえてて、
今年入ってからは、毎日なんだか落ち着かない日々です。
平日は、お家にすぐ帰ってしまうけど、
土日は少し出歩いて、何度も通いたくなる企画展に出会ったので紹介します!!
日本でもファンの多い、写真家のDiane Arbusの回顧展は、
これまで見てきた写真展のなかでも、類をみない素敵な展示でした!
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JEU DE PAUME という美術館で、コンコルド駅から出てすぐの、
モネの作品で有名なオランジュリー美術館の向かいにあります。
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まさか並んでるとは思わなかったので、ゆっくりお昼過ぎにきてびっくり。
すごい列で並んでました。夜まで長蛇の列!!
Diane Arbusと言えば、フリークスと呼ばれる人たち、障害者、変わった嗜好を持つ人たちなど、を撮った写真で有名だと思います。
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私は、そういう人たちを追い続ける写真家なのかなと思ってたのですが、被写体の彼らは、どちらかというと、自分たちをさらけ出してて、自然な表情なのに、
彼らに寄り添うというより、一歩引いたように感じられて、
彼らからの視線をすごく気にしてるようで、
鑑賞してる私まで緊張してきて、ずっとどきどきしながら観てました。
そういえば、数年前『毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』
が公開されたのを思い出しました。
もう一回、DVDでも借りて見てみたくなりました!
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それから、作家として活動をする前の、報道写真家としての、
雑誌に掲載された写真もあったり、
彼女の手帳や手記、実際に使ってた、たくさんのカメラも展示されてて、
興味深かったです。
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1 place de la Concorde
75008 Paris
火曜日 de 12h a 21h
水曜日から金曜日 de 12h a 19h
土曜日から日曜日 de 10h a 19h
月曜日休み 
Tel. 01 47 03 12 50


 

2012年1月17日火曜日

フランスの年明けのお菓子、ガレット・デ・ロワの正しい食べ方!!

年2回の大セール期間が始まって、街中はSOLDESの文字であふれてます。
私は、お昼休みに、会社の周りのお店をふらふらしましたが、
めぼしいものもなく、毎日退散。
それと同時に街中のパン屋さん、お菓子屋さん、スーパー、どこでも大きく売り出してる、
ガレット・デ・ロワ
も、年を越したフランスでは、避けて通れません。
私は、先週すでに3回食べました。
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王冠と一緒に、たくさんの、ガレット・デ・ロワ!!
日本でも、多くのケーキ屋さんで見かけるので、もう食べた方もいると思いますが、
私は今年初めて、ちゃんとした食べ方を知りました。
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まずは、会社で。
ちょっとしたミーティングをした後、みんなでいただきました。
朝来たときには、すでに部長さんが切り分けてしまってて、ぱらぱら崩れた残念な写真。
ガレット・デ・ロワというのは、
こういった、まんまるい形をしたパイ生地の中に、
アーモンドペーストが中身に入ってます。
本来は1月の最初の日曜日に食べるらしいのですが、1月中ずーっと食べてます。
年越しのお祝いではなく、
三人の賢者がキリストの誕生の際に訪れた日、公現祭をお祝いするためのものらしい、というのも、初めて知りました。
そして、ご存知の方も多いと思いますが、このパイの中に、
フェーブと呼ばれる、小さな陶器の置物が隠されてます。
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今回は、チャプリン!
親指くらい小さい。
それに当たった人は、その日、王様、女王様になります。
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どのガレットにも、必ず、こんな紙の王冠が付いてくる!
いつもは切り分けた後、好きなようにとっていって食べていたのですが、
ちゃんとした食べ方があるようです。
まず、家族、またはそのグループの中で一番歳下の子が、
目隠しをしたり、テーブルにもぐったりして、その場を見えないようにして、
(会社では私が担当させてもらいました!
ガレットを切り分けて、みんなで、
「これは誰に?」
と一つ一つ、誰に配るかその子に聞いてから、順番に渡していきます。
私たちは11人いたので、全員呼んで渡していくのは、ちょっとした時間でしたが、
食べてる間、誰にあたるんだろうって、どきどきして楽しかったです。
でも、すごーく残念なことに、切り分けたのは12人分。
そして、フェーブがあったのは、最後の一切れに。
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そのガレット、すごーくおいしかったので、最後の一切れも、数人で分けて食べました。
こんなこともあります。
夕ご飯をお呼ばれしたところでも、デザートはガレット・デ・ロワ。
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この、あまーい香りが、がまんできません。
パン屋さんに行っても、この香りにやられます。
ぐるぐる巻きもかわいい。
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おいしかったです。
これ書いてるときも、また食べたくなってきてしまいました!
1月いっぱいなので、楽しみたいと思います。 

2012年1月14日土曜日

Blessのインターン仲間が立ち上げたブランド、House of 950

私がインターンをしていたBlessを前回紹介しましたが、
Blessでのインターンの同期のエリックが、
ニューヨークで新しくブランド、House of 950 を立ち上げた、
とメールもらったので、
早速連絡とってみました。Bless shopの上がアトリエになっているのですが、そこで一緒に働いていた仲間です。彼の、モードすぎず、古着のニットが大好きで、
お母さんの手編みのセーターを着てたりするとこに、私はすごく好感を持って、
蚤の市に一緒に行ったりして仲良くしてました。

プレセンテーションの様子。
ショールームの初日のパーティーにも誘われたのですが、
パリでお仕事あって行けなかったので、次回はニューヨークへ会いにいきたい!
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今回のインスタレーションのテーマは、”Minute Museum”
そこに参加した人たち自らが、展覧品になり、その空間に働きかける対話を楽しむ
というインスタレーション。
バックには、エリックのインディアナにある実家の写真が、
大きく引き延ばして、壁に貼ってあります。
家具も、部屋の雰囲気も、すごく素敵。
Minute Museumに訪れた人たちは、彼らのコレクションから気になったものを試着、
試着した姿は、背景写真と一体化して展示作品になる。
作品を見に来たお客さんのはずが、自分たちが、作品そのものになってしまう、
という関係。
エリックが語ってくれた、コレクションたち。
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写真の彼が着てるのは、Amish shirt。
前を閉じても、開いても、一日の間に好きなように幾通りにも着こなせる。
パンツは、Thai-Tie Pant。
ワンサイズしかないけど、その人の体に合わせて プリーツは折られるから、
だれでもはける。

(実物をみてみたい)
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彼女が着てるのは、大きさの違う二つの円でつくられたシャツ。
ユニセックスで、フリーサイズ。
一つの服で、何通りにも着こなせる。
兄弟姉妹や、家族とシェアしたり、友だちとの貸し借り、交換、など、
人との関係性が生まれる、面白いコレクションでした!
これらの写真は、ショールームで撮られたもの。
コレクション全部の全貌が分かるのは2月。もう少し先に、お楽しみ。
2月になったら、サイトも見てみてください!!
House of 950 
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エリックと、一緒に立ち上げた、パートナーのアリス。
ブランド名のHouse of 950、950 は、エリックが初めて1人暮らしをしたときの、
サンフランシスコのアパートの住所。
家から始まって、空間そして人との環境に興味があって、
これからもっと面白いことしてくれるのを期待してます。
学校を卒業して、就職してしまうと、
当時のブランドを立ち上げる意欲が喪失してしまう、同年代が多い中、
こうやって、新しいこと始めようって、動き出してるのは、
応援したいし、彼らに刺激されて、私もやる気がでます!