2014年2月25日火曜日

毎日通いたくなる、手作りキッシュとタルトのお店

今年は、身構えてたよりもぜんぜん寒くなくって、凍えることもなくて過ごしやすい日が続いてます。
週末家に食材もないけど、軽く何か食べたいなぁと思って、家からわりとすぐ行けるキッシュのお店に行ってきました!ウィンドウからは本当にたくさんの美味しそうなキッシュたちが並んでいるから、ずっと気になっててようやく行けました。
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お店の中に入ると、タルト・タタンやクランブルなどなど、フランスっぽいデザートがいっぱい!!今の時期は、マロンケーキがすごくおいしかった!!
お昼も近かったので、2階の席で食べていくことにしました。15ユーロで、おかずのキッシュ1つとデザートのタルト1つ、それと飲み物がつきます。それとバゲットも一緒に出してくれます。

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まよってるときは、お店の人にオススメを聞くのが一番。とっても優しくてかわいいムッシュー。ちょこっと味見もさせてくれます。
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こんな風に、サラダをセットにサーブしてくれます。これはなすとほうれん草のキッシュ。飲み物は、しょうが入りのレモネードを。
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キッシュとデザートを1つずつって、思ったよりもずっとお腹いっぱいになってしまいます。もし食べれないときは、お持ち帰りように包んでもらうことも。写真のは、フルーツのキッシュ。マンゴーが入ってたり、
そしてもちろん、テイクアウトもできます。
家庭的で素朴な優しい味と、かわいい魅力的なムッシューは近所の常連さんに愛され、テイクアウトのお客さんもたくさん買いにきてました!店内よりも割引になるようです。
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全種類制覇を目指して通いたいです!記事を書いててお腹すいてきました。

Les Saveurs de Pierre Emile
62 rue de Vaugirard
75006 Paris
 
 
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https://www.facebook.com/taconnotation
 


2014年2月6日木曜日

灰色の男たちから森を取りもどした動物たちの冒険物語! トム・ブラウン・ニューヨーク 14AW パリメンズコレクション

トム・ブラウン、ファンタジーな世界をファッションショーでみせてくれるデザイナーでこの人の右に出る人はいないと思います。今回のトムワールドも秀逸。
小さな男の子が、寝る前に絵本を読んでもらってからぐっすり眠りにはいって見た、夢の中の世界のような、ちょっぴり寂しさが入り交じる冒険物語のようでした。
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会場には色彩のほとんどない、グレーの生地で作られた、たくさんの動物たちがいる森が広がってました。そこには橋がかかって、魚がいたり、鳥たちも飛んでました。すべてがウールの布で覆われていたからなのか、素朴で温かい印象を受けました。
この登場人物(動物)たちは、大きく分けて2グループ。
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前半は、グレイトーンの、ツイードやヘリンボーン、グレンチェックなどさまざまな生地を組み合わせた三揃えを着た紳士な動物たちがとてもゆっくりと、少し警戒しているように歩いてきました。帽子デザイナーStephen Jonesの大きな動物の頭をしたヘッドアクセをかぶってました。骨格だけのもありました。
どれも素敵だったのですが、上の三匹に加えて他にもお気に入りを少し紹介します。
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鮭をくわえたクマ!!
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大迫力のゾウ!登場してきたときは、会場でもざわめきがおこるほど。
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これもすごかった。ゾウ骨組みバージョン。
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鹿も。
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何かはよくわからないけど、小動物。眼帯にしてるとこがいい。
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ふわふわのしっぽをはやした、シルクハット。
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そして、次に登場してきたのが、頭から靴の先まで葉っぱを纏った、ずんぐりむっくりなサングラスをかけた男たち。
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よく見ると、背中の部分はリュックサックになってました。
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顔にまで描かれた葉っぱのメイクも美し。
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このグレーな世界の中に、私はどうしても、ミヒャエル・エンデ作の『モモ』に登場する、みんなの時間をどろぼうしていく、灰色の男たちをみてしまいます。ここでは時間ではなく、葉っぱや花や実でいっぱいだった春の森から、すべて奪ってまるまると太っていった。たくさんの色を奪ったから、自分たちもグレーに。色彩を失った森は、枯れ木ばかりの冬の世界になり、動物たちは別の場所を求めて歩き出し、男たちはその後を追って行く。
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ラストシーンでは追いつかれてしまい、動物たちの前に男たちが立ちはだかります。
そうすると一瞬暗くなってから、前後が入れ替わり、動物たちが前に来るという演出。
動物たちが、森を取り返したところで、夢は覚めてしまいました。
その後の森はどうなったかは、また夢の中で。
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2014年2月2日日曜日

見れば見るほど魅力にはまる、裏返しの面白いアウター勢揃い Sacai 14AW メンズ コレクション

この前記事を書いた、メッセージを伝えるための映画のセットみたいな心にぐっとくるショーを見せてくれたUmit Benan とは対照的で、ショーではなく、服をみせるプレゼンテーションをしていたのが、Sacai。
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モデルさんたちはみんな、床に置いてある鏡の上に立ち、壁に取り付けられた鏡に向かって、まるで意識のないようなショップのマネキンのように、すっくりと立って鏡を見つめていました。
今回のコレクションのコンセプトは、服を裏返して再構築。これだけ言うと、よくあるテーマな気がしてしまうけど、もちろんそこには、様々な素材のテキスタイルの組み合わせに、sacaiならではの巧妙なバランス感覚がふんだんに盛り込まれて、見れば見るほど、メンズ服だけどこれほしい!って思ってしまうものばかり。保温性のためのダウンのライナーが表に出てきたから、異素材のコントラストが面白い。
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チェックの表地と見返しが素材が違ってポケットになっていたり、もうぱっと見だけじゃ、裏返しになってるって分からないくらい、新しいものになってる。
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これは、本来ならついてる裏地の部分がなくなって、見返しだけが残ってる。
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これは見慣れたコートの裏の作りをしてるけど、これだけ様々なアウターに囲まれると不思議に裏側という概念が薄れてきて、デザインされたコートに見えてくる。
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ジャケットには、ダウンやファーのライナーがついてる。それに、バンズとコラボのもこもこファーの靴もかなりかわいい。
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インディアン柄のブランケットと、ノルディックなニット。
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ショー形式では、目の前をさーっと通りすぎて行ってしまうから、気を抜いてると見逃してしまい細部まで見ることができないし、わるく言えば、その会場の雰囲 気を味わっただけで(その豪華絢爛さを表現することだけが目的となってる場合もあってそれだけで)終わりになってしまうこともよくあると思います。そうではなくて、頭から靴の先端まで、正面から後ろ姿まで全方向からじっくりと見られることを意識した発表形式。それだけじゃなくて、鏡を前と下から使うことで、 ウェブサイトではほとんど正面のみしか掲載されないので、違った視点で服を見せる方法も面白い。
うっすらと漂い消えてしまうぼんやりとした雰囲気ではなく、会場にデザイナーの不在にも関わらず、”服”を脳裏に焼き付けしっかりとsacaiを印象づける方法で、逆にとても強いプレゼンテーションでした。
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