2011年11月30日水曜日

ベトナム少数民族の愛を語るドキュメンタリー

ずいぶん、ご無沙汰になってしまいましたが、
日本も寒くなってきましたか?
もう、パリはすごく寒いです。
コートにマフラー、手袋、ニットの帽子を忘れず持って出かけてます。
ついこの前、知り合いのご夫婦に誘われて、その人たちの親戚で、
ドキュメンタリーを撮っている映画監督の
Pilippe Braultさんの新作の映画「Le marche de l'amour」の試写会に行ってきました!
marche-de-lamour
ベトナムの北部の山の中に住む少数民族の人たちの、愛しかた観を追った、
ドキュメンタリー。
彼らへ向けるまなざしが、すごく優しくて、出演者みんな、にこにこしてて、
少しはずかしがって語る様子がかわいかったり、話すことが面白かったりで、
観客席からは、笑い声があちこちで聞こえてきました!
フランステレビと共同制作で、すでにテレビで放映されていますが、
パリの映画館での上映は今回が初めて。
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左が、Pilippe さん。上映前のあいさつです。
ベトナム人の監督、Pilippe さんは、
これまでにもベトナムに関する内容のドキュメンタリーを発表してます。

http://www.film-documentaire.fr/Philippe_Rostan.html,auteur,67838,0

上映された映画館が、すてきなところでした!
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入り口。古い邸宅を感じさせる内装。
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この場所は、Scamという、マルチメディアに関する作品を製作してる作家、
例えば、彼らのようなドキュメンタリーや脚本などを製作している人たちの、
著作権を管理し、また発表する場を提供したり、宣伝したりの支援をする団体の所有する
映画館で、Scam に参加している作家たちに貸し出してます。
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席がうまってしまった場合に、映画館の外でも見れるように椅子が用意されていました。
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そして、さっき紹介したサイトでは、Scam に参加している作家の、
フランスのドキュメンタリーが約30000作品も紹介されていて、
いろいろ検索してみるのも面白いです。
このサイト → http://www.film-documentaire.fr/Films.html,m,1
イベントも定期的に開催してるそうなので、
面白そうなのあったら、また観に行ってみようと思います。
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2011年11月12日土曜日

フランス人はお昼休みもアート鑑賞! お仕事休憩はアートギャラリーへ

最近、会社の目と鼻の先に、
すてきな、アートスペースを教えてもらいました!!
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写真にギャラリーの緑の看板が見えると思いますが、そのすぐ後ろに会社の看板が!!
メンズのブティックですが、それくらい近いです!!
そして、ちょうどお昼休みの12:30からギャラリートークもあるっていうことで、
会社の人たちに誘われて、行ってきました。


会社から歩いて一分、駅からもすぐのとこの絶好の場所にある、
Fondation d'entreprise Ricardリカール財団の所有してるギャラリーです。
この財団は、フランスで活動してる若いアーティストたちの中から、
(フランス人に関わらず、国籍問わずフランスに住んでるとか)
毎年気になる人たちをピックアップして、展覧会を開き、
その中からリカール財団賞を授与して彼らを支援している財団で、
今回は、すでにもう13回目のアーティストたちの展示。
選ぶ役もいろんなコレクターにお願いしてて、それも毎回変わるみたいなので、
毎年違った視点で選ばれていくのもすごく面白いと思いました。
まず入り口すぐに覆われてる、
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Ronan & Erwan Bouroullec の Clouds。
彼らの個展が、ちょうど今、ポンピドゥー・センターの
別館のCentre Pompidou - Metzでも行われてます。
地下鉄の中にたくさんポスターが貼られてたので、気になってました。
そう、この財団の賞を受賞すると、
買い取ってポンピドゥー・センターがコレクションにして展示もしてくれるみたいです。
すごいと思いました。
世界的にも大きい、ポンピドゥーセンターという国立美術館が
積極的にコレクションとして買い取って、
若いアーティストを支援してくれるシステムが成り立ってるのが。 
たくさんの作品があったのですが、私の気に入ったものを少し紹介します。
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ピクセルの、Loic Raguénèsの作品。
遠くにさがって観るとなんとなーく分かってきて、面白いです。

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それから、右の方の、建築の学校を出て、建築関係で働いてる、
Gaétan Brunet & Antoine Espinqssau のコラージュ作品。
見覚えある写真が使われてたり。
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そして、ファンタジーなのを描いてるのは、Corentin Grossmann。
綿みたいにふわっふわしてて、触ったら感触ありそう。

最後は、Adrien Missikaの波の写真のコラージュ作品。
今回、リカール財団賞を受賞したアーティストです!!
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と、会場を見ても分かるように、そんなに広くないし、
お昼休みに、または会社の帰りにふらっと立ち寄れる、気軽なところ。もちろん、無料です。
水曜日のお昼と、土曜日にギャラリートークも参加できます。
あと、毎月、現代美術、社会学、文学についての講演会が開催されて、
それに参加することもできるみたいです。
今は、現代詩についてのシリーズが始まったところ。
次回の展示は14日から。

Fondation d’entreprise Ricard

12 rue Boissy d'Anglas
75 008 PARIS
T. 33 (0)1 53 30 88 00
F. 33 (0) 1 40 06 90 78
火曜日から土曜日 11h-19h
http://fondation-entreprise-ricard.com/ 

2011年11月3日木曜日

サマータイム終了!時間のふしぎ


何もなかったかのように、ヨーロッパの人たちは、
時間を一時間遅くする、10月最後の日曜日。
ヨーロッパでは、サマータイムの制度は何十年も前から始まったからといって、
時間をこうも、自然になんのためらいもなく速めたり、
遅くしたりすることを年に二回もするけど、日本人の私は、
ちょっとしたタイムマシーンのようで、いつもドキドキしてしまう。

といっても、パソコンとかは、フランスの時間に合わせると、
自動的に知らないうちに変わってしまってるから、忘れてても何にも起こらない。
テレビのない、私の家は、時間を確かめる方法はないし、
パソコンを信じきってるので、日曜日に地下鉄の乗らないと、
この時間が本当に合ってるなんてことは、気にもとめない。
いつもだって、サラリーマンのように腕時計もしてないし、
時間を常に気にしてるわけでも、
そこまで時間に追われている生活も仕事もしてないものだから
時間が一時間どうこうなってもあんまり問題ない。

でも、月曜日、パソコンはしっかり変わってたけど、
午後ちょっと掛け時計をふと見たとき、もう16:30!!でびっくした。もう終わり?って。
実際は、15:30。
誰も時間を変えてなかったから。

ヨーロッパにいる人すべてが、一緒にこの日に一時間、
時間を遅くして、その時間をまた一緒に過ごすっていうのが、
とってもすごいことのように感じられて、そのことばっかり考えてしまう。

Royal_observatory_greenwich
時間の源。グリニッジ天文台!!ちょっとかわいい。行ってみたい!
 

これ、少し、海外旅行の時差とも似てる。
日本からフランスへ行く時は、その日8時間長い日を過ごして得した気分。
仕事の能率のために導入された、このサマータイム制度、
腹時計で動いてるちびっこたちは、がまんできるんだろうか?
時間を、お金に変えるっていえば
「モモ」
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この本の表紙だけでも、惹きつけられてしまう!
時間を節約しすぎて、面白くない生活するようになって、
憂鬱で、冷たい人にどんどんなってしまうような世界。
時間を遅くしたのに気づかないですごしちゃうことがあるってことは、
灰色の男たちに、知らないうちに時間を奪われてるのかもしれない!!
でも逆に、もし、みんなが知らないうちに
誰かが一斉に全部の時計を一年分戻してくれたら、一年若返られるのかな?
なんて思ったりも。
時間って、あるのかないのかわかんなくて、
人がかってに作り出した幻想みたいなもので、
考えるとずーっと時計の針みたいにぐるぐる回っているのが、
すごく楽しい。