2014年7月11日金曜日

モード雑誌に引っ張りだこの写真家マリオ・テスティーノがパリのギャラリーYVON LAMBERTで個展

パリには古くて有名な美術館がたくさんあって、観光地にもなって賑わってますが、アートを楽しむ場所は美術館だけではなくて、芸術の都パリにはギャラリーもたっくさんあります。それにギャラリーのいいところは、無料なこと。私は詳しくないのですが、先週末、美術に詳しい人たちに、面白いギャラリーにいっぱい連れていってもらいました。
その中の一つ、パリの老舗ギャラリーYVON LAMBERT(イヴォン・ランバートギャラリー)では、世界各国のVOGUE や故ダイアナ妃を撮影して一躍有名となったアメリカの雑誌VANITY FAIRで活躍している、ファッションフォトグラファーのマリオ・テスティーノの個展が開かれてました。
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Qhapaq qolla dance costume. District and province of Paucartambo Cusco, Peru 2010 - Copyright Mario Testino
この個展の目玉として、去年2013年に発表された、『ALTA MODA(スペイン語でハイ・ファッションの意)』をヨーロッパで初めて展示しています。現在はロンドンを拠点としてますが、マリオ・テスティーノのはペルーのリマ出身。この作品は、彼の生まれ故郷ペルーのクスコの山岳地方の伝統的なお祭りの衣裳を身につけた、ペルー人のポートレート。5年以上に渡って調査をしに、現地に足を運んでいます。背景はスタジオのセットの絵なのかな?と気になっていたのですが、実はラテンアメリカ地方で最初の偉大な写真家の一人と称される、この地方の人々やランドスケープを撮り続けていたMartín Chambiマルティン・チャンビ(1891−1973)からインスパイアを受けて、チャンビの孫たちの協力を得て彼の写真の一部を背景に使ったということでした。クスコ地方を媒介として、数十年前の写真と伝統民族衣裳を着る現代の人びとが時空を結び、凝縮された壮大なストーリーを生んでいる力強い作品でした。ほぼ等身大に引き延ばされ、写真集で見るよりずっと感動します。
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Untitled, VMAN, Los Angeles, 2008 - Copyright Mario Testino
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Lily Donaldson & Anja Rubik, Allure, New York, 2010 - Copyright Mario Testino
そして、もう一つの部屋には、『Extremes』と題したこれまでの20年間のファッションフォトグラファーとしての活動を振り返る展示。初めて展示されるものもあり、テスティーノの代表作品が並びました。
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Natasha Poly & Eva Herzigova, Vogue, España, Madrid, 2012 - Copyright Mario Testino
[youtube=http://www.youtube.com/watch?v=VpD-7chZe0U]
2階に上がるともう一つギャラリーがあって、そこでは現代アートのグループ展が行われてました。
それから、隣にはギャラリーの本屋さんがあって、写真集が面白いのがたくさんありました。日本の写真集も揃ってました。
イヴォン・ランバートギャラリーは、1966年にコレクターのイヴォン・ランバートがパリに開いたギャラリー。ミニマルアートやコンセプチュアルアートなどの、革新的なアーティストたちを紹介し、支援してます。場所は、マレ地区のブティックが連なるVieille-du-Temple通りにあります。ふらっと歩いてると見逃してしまうような、ひっそり隠れてますが、ブックショップが目印になります。初めて訪れたギャラリーでしたが、通ってしまいそうな予感のする素敵な場所でした!!
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