2015年1月19日月曜日

パリのオートクチュールの歴史を移民文化との関係でとらえる意欲的な展示 Fashion Mix

先々週は日本でも報道されていたと思うので知っていると思いますが、パリで大きな事件が立て続けに起こりました。私のアパートが現場にわりと近かったのもあって、仕事へ向かうのに地下鉄に乗るのも怖かったです。
でも、統計では、怖いと感じているフランス人はたったの17パーセントしかいなく、オランド大統領が呼びかけた日曜日の表現の自由を訴えるデモ行進には、ヨーロッパの首脳も駆けつけ、パリだけで150万人、全世界各地合わせて330万人が参加したようです。翌る日の月曜日までは仕事場でもデモ行進のことでもちきりだったのですが、その後は街もすっかり平静を取り戻して、何もなかったかのようになってしまっているのが逆に恐ろしいです。
このテロがなぜフランスで起こったのか、というのは考えずにはいられませんでした。19世紀から移民を受け入れ始め、ヨーロッパの中でも移民の歴史が長い移民大国であるフランス。2005年の移民二世の暴動から、移民の選別と統合を強化する動きが高まってきていました。それに加え、フランス革命から育まれた、宗教的自由と国家の中立性を掲げる、ライシテ原理(政教分離と訳される)があります。この矛盾をはらんだ原理のもとで成立した、公共の場所でムスリムの女性たちがヴェールを被ることを禁止した法律が圧倒的多数で可決され、宗教的少数派がないがしろにされていることが問題になってました。いろんな要素が絡まっていると思いますが、かろうじて保ってきた世界のバランスにひびが入ってきてるのではないかと思いました。

このテロ事件の最終日の金曜日、犯人たちは二ヶ所で人質をとって立てこもっていました。現場の一つのスーパーマーケットはヴァンセンヌの森に近く、そこから1,5キロくらい歩いたところには、国立移民歴史館という、移民の起源、歴史を展示している博物館があります。ここは、1931年に開催された、植民地博覧会の折に建てられました。この博覧会ではなんと、アフリカの原住民族が生活環境そのまま再現して展示されたということです。それから植民地が開放された後の1960年、アジア・オセアニア美術館として開館。美術品の紹介という役割は美術品のコレクションはと一緒に、2007年に新しく建てられたケ・ブランリー美術館に移され、現在は移民の歴史に特化した博物館となりました。地下には水族館があり、家族連れがパラパラといる程度で、普段の展示ギャラリーのほうは閑古鳥が鳴いてるようなとこです。私もすっかり存在を忘れてました。

現在フランスの移民は500万人を超え、人口の約8パーセントを占めています。モロッコ、アルジェリアを始めとするアフリカ地域やインドシナ諸国などの旧植民地、ポルトガル、イタリア、スペインなどヨーロッパ諸国まで様々。ロンドンやベルリンに比べると、パリにはいかにたくさんの人種が集まっているかを感じられます。これだけたくさんの異国の人たちが携えてきたそれぞれの文化や歴史は、フランスの文化の一部となって次世代に受け継げられてきました。フランスの歴史は、移民の歴史でもあり、それはモードの世界、とりわけオートクチュール界でもしかり。フランスのオートクチュールと切っても切れない関係の移民文化と外国人からの影響。そこへ切り込んだ、今までにない意欲的な展示『Fashion Mix 』が現在この移民歴史館で行われています。

確かにパリでは一年中、何かしらのモードの展示がいたるところで行われいますが、この移民や外国人との関係を紐解いていく、というテーマはとても面白い着眼点だと思いました。


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Participation-de-la-maison-Redfern-à-l’Exposition-universelle-de-Saint-Louis,-L’Art-et-la-Mode,-n°23,-3-juin-1904-©-Editions-Jalou-1904

まずオートクチュールの仕組みを作ったと言われているのは、イギリス人のチャールズ・フレデリック・ワース(後にフランス語で、シャルル・フレデリック・ウォルト)。彼は1845年にフランスへやってきて、58年にクチュールのお店をパリに開き、モデルにドレスを着せて顧客に見せる、コレクションのショーを始めた最初の人物。68年には現在まで続いている、パリ・クチュール組合(通称サンディカ)を設立して、オートクチュールのシステムを確立。始まりからして、フランス人ではなく、イギリス人というのは驚きです。


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Vivienne-Westwood—Robe-Fragonard-©-Roger-Viollet

100年以上前のオートクチュールの祖、ウォルトの煌びやかなスタイルは、ヴィヴィアンやジョン・ガリアーノ、アレキサンダー・マックイーンに受け継がれてます。

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Brevet-déposé-par-Mariano-Fortuny-y-Madrazo-(1871-1949-)-pour-un-genre-d’étoffe-plissée-ondulée.-Source–Archives

それから、布地の革新が目覚しかった20世紀。パリにプリーツやベロア、プリント技術をもたらしたのは、スペイン生まれのマリアノ・フォルチュニー。ヴェネチアを拠点としていたけど、20世紀初頭に彼はフランスで発明の特許をたくさん取得し、フランスでの布地の発展に貢献しました。現在でも、イタリアの高級生地はオートクチュール界になくてはならない大きな存在感を発揮してます。


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Schiaparelli—chapeau-chassure-©-Roger-Viollet

また、1930-40年代に一世を風靡した異端児といえば、ハイヒールの帽子で有名なエルザ・スキャパレリ。彼女は、1890年にローマで生まれ、夫についてニューヨークに渡ってから、その後パリにやってきました。シンプルなスタイルが主流となっていた時代に、彼女のシュールレアリストの芸術家の友人たち(ピカソ、マン・レイ、コクトー、そしてダリなど)の影響から、アートを取り入れたスタイルを発表してパリモードの世界を仰天させた。


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Balenciaga—ensemble-pois-©-Spassky-Fischer

また、外国人がフランスへ渡ってきたのにはいろいろな訳があって、政治的な理由であることも少なくなかったようです。その代表的なのが、クリスチャン・ディオールが師と仰ぐ、スペイン生まれのクリストバル・バレンシアガ。彼は第一次戦争後1936年に勃発した、スペイン内戦を逃れてフランスに亡命してきました。パリのホテルで最初のコレクションを1937年に発表し、瞬く間に彼の評判は知れ渡っていきました。パコ・ラバンヌも同様にしてスペインからパリへ亡命し、1950年から63年まではメゾン・ランバンで働いてました。その後1965年に自身のメゾンを開き、メタリックやプラスチックといった素材を使ったドレスでその名を馳せました。このようにして、1950年代にはますます外国人がたくさんパリへやってきて、オートクチュールが最も繁栄していくことにつながります。


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Issey-Miyake—robe-multicolore-©-Roger-Viollet

イギリス人、イタリア人、スペイン人ときて、やっぱり日本人を忘れてはいけない。この展示でも、日本人も大きく取り上げられてました。中でも、パリの服飾学校で学び、「一枚の布」というコンセプトを掲げて、76年にパリでコレクションデビューしたイッセイミヤケ。そして80年代初頭にボロルックで「黒の衝撃」として旋風を巻き起こした、川久保玲(コムデギャルソン)、ヨージヤマモト。
そして、ベルギーのアントワープ王立美術学校の卒業生たち、アントワープ6+1と呼ばれる、アン・ドゥムルメステール、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、ダーク・ヴァン・セーヌ、ダーク・ビッケンバーグ、ドリス・ヴァン・ノッテン、マリナ・イーそしてマルタン・マルジェラが後に続きます。

20世紀に入ると、国や地域での文化交流がますます盛んになり、より流動的になってきます。パリコレクションで発表しているのも、フランス人は3分の1、外国人が3分の2を占めるほどになってます。パリに住まないで外国を拠点にしていても、パリコレで発表する、という場合も多い。また特徴的なのが、シャネルをカール・ラガーフェルド、ランバンをアルベール・エルバスが、ルイ・ヴィトンをマーク・ジェイコブス(2013年まで)といった具合に、パリのメゾンのトップ、アーティスティック・ディレクターを外国人が務めていること。展示にはなかったけど、そういえば歴史の長いエルメスも創設者はドイツ人のティエリー・エルメス。その子孫が現在も継いでいる家族経営の会社です。100年以上前から外国から多くのものをもたらされて発展してきたパリのモードは、言葉通り世界のクチュール文化が凝縮していると思います。それを支えてるモデリストや縫製師の技術者たちもフランス人だけではなく、世界中から集まってきているのも面白いことだと思います。大資本の手中で転がされてしまってるところもあるけど、パリのクチュール文化は、すでにフランスだけのものではなくて、世界の文化、遺産になってると思います。フランスの文化統合は、あんまりよく語られないことが多いけど、国が服飾文化や食文化を大切に保護してきたからこそ、ここまで発展してきたので、いい側面もあるような気がしました。
ああいった事件が起きた後に改めて展示を振り返ってみて思うのは、本来はモードの世界だって、人種の枠を超えて、世界中のみんなで引き継いで盛り上げて発展させて行くことができるものじゃないかなっていう希望を持たせてくれた気がしました。

   
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2014年12月29日月曜日

フランスでも大人気!スタジオジブリ・レイアウト展がパリにもついにやってきた。

フランスでも子どもから大人まで大人気のジブリのアニメ。映画が公開されるときはいつも話題になってます。私自身もフランスに来てから、「借りぐらしのアリエッティ」、「コクリコ坂から」、「風立ちぬ」、「かぐや姫の物語」、とジブリの映画はいつも日本好きの友だちと必ず映画館に観に行ってます。「思い出のマーニー」はすでに日本で今年の夏に観てしましたけど。
そんなフランス人も大好きなジブリ映画の展覧会、「スタジオジブリ・レイアウト展」がパリにやってきました。東京で2008年に始まって日本全国へ巡回したものです。
場所は、パリ南東の13区、比較的新しいビルが立ち並んでいる再開発地域にある、Les Docks -Cité de la mode et du design-と呼ばれる、ギャラリーやカフェ、バー、イベント会場が集まった複合施設にある美術館、Art Lidique 。2013年にできたばかりのこの美術館は、パリでは珍しく、マンガ、アニメーション、映画、ビデオゲームなどを扱っています。ついこの前までは、ピクサーの展覧会をしてました。
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レイアウトというのは、〝一枚の紙に、背景とキャラクターの位置関係、動きの指示、カメラワークの有無やそのスピード、撮影処理など、そのカットで表現される全てが描かれた映画の設計図〟のようなもので、高畑監督と宮崎監督が初めて導入したものなのだそうです。
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パリ展では、ジブリ以前のテレビアニメーションから、最新作の「思い出のマーニー」まで、1300以上のオリジナルのレイアウトが、ヨーロッパで初めて公開されました。
絵コンテと作画の間に行われる工程で、画面が動くときは、カメラワークに合わせて横長になったり、縦にぐーんと伸びたり、そのシーンの全体像が描かれています。それに絵コンテを手がけた監督たちから、作画のアニメーターや背景の美術担当の人へのメッセージが書かれていたり、作業の風景が見えてくるようですごく面白いです!
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映画では部分を切り取って映していくので、見ているときの全体像は頭の中で創造して理解していたのだと思うけど、例えば、トトロのどんぐりの木や、ラピュタの神殿の中の全体像が、こうなったいたんだなって、このレイアウトを見て懐かしかったです。レイアウトと一緒に、そのシーンを映像で見せてくれるのもとっても分かりやすくてよかったです。
個人的には、大好きな作品の「魔女の宅急便」で、キキが初めて街に降り立つとき、左から右に動いていくシーンで、紙が何枚も継ぎはぎされて、A1のポスターくらい大きなものになっていたのには驚きました。映画ではキキを中心に目で追っていっていて、背景を意識してちゃんと見たことがなかったのですが、こんなふうにしてカメラが動いていたんだと、アニメ映画では、実際の世界の建築で引くパースとは合っていなくて、目で見た世界を描いているというのがよくわかって感動してしまいました!
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その、実際の世界ではなく、人の目で見た世界を描くことを、
高畑監督は、〝アニメーションでは、“嘘”をつかなくちゃいけない〟
宮崎監督は、〝アニメーション映画というのは、“あやかし”〟
とそれぞれ表現していて、 その秘密を少し見てしまった気がしてうれしくなりました。
もっとジブリアニメが好きになりました!
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外は冷え込んでいたのにもかかわらず、美術館の外にはずらっと長く続く行列になってたくらいに、大人気でした!!
   
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2014年12月18日木曜日

パリ 写真月間!!パリにいながら、世界中から集まるアート写真をいっぱい観てきました。


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11月はパリ写真月間でした。毎年、この時期には、世界最大の写真フェアのパリ・フォトを、始めとするアート写真の展示会や、写真集を集めた展示会が各地で行われます。それに合わせて、パリのギャラリーでも写真の展示が多くなります!!

去年は、世界中からギャラリーや出版社が集まるパリ・フォトの様子をレポートしました。

今年は、まだ未開の写真集の展示会にもいろいろ足を運んでみました。

まずは、国立美術学校のボザールで行われていた、Offprint Paris 。20国以上から、130のアート、写真、デザインに関する本の出版社、音楽レーベルが集まっていて、訪れた人たちは本や雑誌を直接見て、その場で購入することができます!


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パリフォトは有名なギャラリーや大手出版社が出展してますが、ここはもう少し小さめなヨーロッパの出版社が多かった印象です。並べられた机の小さなスペースに、ざざっと写真集を置いていたり、入場料も無料なので学生や若い人たちが多く、自由な雰囲気でとても活気のあって楽しいフェアでした!!日本のビックサイトで行われる文学フェアみたいな感じでした。


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そして、もう一つは、polycopies 。ここはもう少しこじんまりとしているんですが、なんと、セーヌ川に浮かぶ船の中で行われてるのが面白いです。


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こんな感じで、35の写真出版社が世界中から集まってます。入場料は無料で自由に出入りできて、ここも同じようにその場で写真集を買うことができます。Offprintもそうですが、イベント期間中は、講演会がいろいろ企画されていたり、アーティストたちのサイン会もあって、。

写真集を見てるとき、ときどき、ゆらゆらっと船が動くのが少しこわくて船酔いしてしまいます。



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それから去年に続いて2回目となる、日本の若手写真家を世界に発信する展覧会、TOKYO 2020 #2。今年は、ポンピドゥー・センターの目の前にある写真ギャラリー、YellowKornerの2階で行われてました。今回選ばれたのは、前回からのKosuke山本渉水谷吉法、そして、新しく加納俊輔佐久間里美山崎雄策が加わって、日本の今の旬な写真が集まって、オープニングイベントではぎゅうぎゅう詰めなほどに大勢で賑わってました!!


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東京の展示は、2015年1月21日(水)~29日(木)にIMA CONCEPT STOREで行われる予定なので、ぜひぜひ見に行ってみてください!!私も日本に帰ったときにIMA CONCEPT STOREに行ってきたのですが、六本木のAXISビルにあるギャラリー兼、写真集や雑誌を中心としたショップで、面白いものがそろってて楽しいです!それに奥にはなんとカフェも併設していて、すっごく居心地よくてお気に入りなとこです。

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それから同じ時期に、ヨーロッパで大人気の写真家横田大輔の講演会がアート写真の美術館、LE BALで行われてたので聴きに行ってきました。写真を撮り始めた頃から、どのように自分のスタイルを確立していったのか、そして近時の展示のことなど面白い話が聞けました。地下のフロアいっぱいに次から次へと人がたくさん集まってきて、注目度が高いのが感じられました。


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このLE BAL は、最近私が気になってるスポットで、地上階にカフェと小さなショップ、そして地下にはギャラリースペースがあります。もともと戦前は地下がダンスフロアのキャバレーとして営業されていて、戦後は1992年まで賭博場だったようです。2006年にパリ市が買い上げ、2008年には世界的な写真家集団のマグナム・フォトのパリ支部のサポートを得ながら、美術館としてリノベーションされました。講演会や勉強会、ワークショップなどに力を入れているのが特徴。それに、カフェも美味しいと評判。パリの北のはじっこ18区にあって、ちょっと場所が行きづらいところにあるのですが、面白い展示が多いのでオススメです。


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それからそれから、スウェーデン会館のカフェにお昼に行ったときに、ギャラリーでたまたま見た展示がすごくよかったので紹介します。1950年にフィンランドに生まれ、スウェーデンで活動しているTuija Lindströmというスウェーデンで最も著名な写真家の展示。スウェーデンのヨーテボリ大学で初めて教授となった女性。彼女の80年代の作品を中心とした展示でした。


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彼女の捉える子どもや動物たちがすごく魅力的でかわいく、見つめる優しい視線が感じられる写真で、ファンになりました!!


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まだまだたくさんいろんなところで写真の展示をやってたので、
詳しくはここへ →http://moisdelaphoto-off.org/2014/
   
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2014年11月18日火曜日

フランク・ゲーリーによる、ルイ・ヴィトン財団美術館がパリに出現!クラフトワークのライブも!!

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ついに先月末、ルイ・ヴィトン財団美術館Fondation Louis Vuittonが開館しました!一般公開前の3日間は無料開放していたので、遊んできました。
場所は、中心地から少し離れたパリの西のはしっこにある、ブローニュの森の中のアクリマタシオン庭園内です。地下鉄のレ・サブロン駅から行くと、15分くらい歩いたところなのですが、歩道が暗くて冬の夜は怖いです。シャルル・ドゴール・エトワール駅から、1ユーロのシャトルバスも出てるので、夜遅いときはそれを利用したほうがよいです。
アクリマタシオン庭園は今から150年も前、1860年に開園。歴史がとっても古い!現在は、ちびっこたち向けの遊園地や乗馬場などがある、自然の中のテーマパーク。そんな緑いっぱいのところに、フランク・ゲーリーのデザインした、突如現れた真っ白な雲のような乗り物。ガラスで覆われてるので空が反射してるので、ふわっと漂ってるようにも見えます。地下部分の底は広くくりぬかれ、水辺になってるので、舟のようにも感じます。
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ルイ・ヴィトンを傘下に収めるコングロマリットであるLVMH(モエ・ヘナシー・ルイ・ヴィトン)が、メセナ活動の一環として、独自の世界観で現代美術を広め、推進していくという使命を掲げ、2006年にルイ・ヴィトン財団を設立。それから8年の歳月を経て、ついに開館となったのが財団の拠点となるこの美術館。 LVMHのCEOのアルベール・アルノー氏の個人コレクションを常設展示し、年に数回の企画展も開催する予定になっているようです。
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ファッション関連の大資本家の作った美術館と思い出すのが、ヴェネチアにある、元PPR(現在Kering)の創設者フランソワ・ピノー氏のプンタ・デラ・ドガーナ美術館。安藤忠雄氏が歴史的建造物を、美術館として改装したことでも話題となってました。
ルイ・ヴィトンは、80年代からアーティストと積極的にコラボレーションしていて、村上隆や、草間弥生のウィンドウディスプレイが記憶に新しいです。
こうした動きの中、ファッションブランド、ファッション関連の大資本が美術館を作ることに異を唱える、学者や作家、アーティストたちが、ルイ・ヴィトン美術館を批判する声明を発表してたりと、まだまだ話題が尽きない美術館。
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現在の企画展は、この美術館をデザインした、世界的な建築家フランク・ゲーリーのプロジェクトを紹介する展示。パリにあるフランク・ゲーリーの建築物は他にも、元アメリカンセンターとして作られ、現在はフランスの映画を保存、紹介している美術館となってる シネマテーク・フランセーズがあります。1989年には、ドイツにあるヴィトラ・デザインミュージアムも作り、プリツカー賞も受賞。ちなみに、アルノーは訪れたグッゲンハイム美術館に感銘を受けて、フランク・ゲーリーに依頼することになったのだそう。
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後ろに描かれているのが、ゲーリーのデッサン。このうにゃうにゃが、手前にある模型のような建物に変身してしまうんだから、驚きです。現在、ポンピドゥー・センターでは、フランク・ゲーリーの大回顧展が行われてたりもして、ちらっと窓から覗いたのですが、すごく面白そうでした。
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この美術館は、アイスバーグと呼ばれる、11のギャラリースペース、レストラン、シアターなどの大小様々な箱が点在。それを大きい12枚 の帆で覆っています。入り口でもらったマップを見てもどこに何があるのか全然分かりません。外から見たときに、いろんなところから顔を出してる人たちがいっぱいいたので、一番面白そうな最上階へまず、エレベーターで行ってみました。それから階段だったり、エスカレーターで降りて行ったのですが、階も入り組んでいて、今自分がどこにいるのか迷いに迷ってしまうのが、逆に探検してるみたいで楽しかったです!!
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また、オープニングイベントでは、レバノン人ミュージシャンのタレク・アトゥイのパフォーマンスも夜始まりました!ゲーリー建築から、サウンド・スキャンをして音を集め、それを組み合わせて作られた曲を、15人のゲストミュージシャンたちと、美術館のいろんな場所で同時にライブ演奏するというもの。
それから、アルノーはアートコレクションだけではなく音楽にも詳しく、最先端の音響施設が整ったオーディトリウムでは、音楽イベントがこれからいっぱい企画されていくようです!私もその一週間後に、ドイツのクラフトワークの世界ツアー、2012年のMOMAから始まって、ロンドンをまわってパリへやってきた「ル・カタログ12345678」のライブを観てきました!!彼らのアルバムから歴代の代表作を3D映像と一緒に演奏。お客さんの年齢層は50代以上が多くて高めでした。会場は小さいのですぐ目の前に見れたし、久しぶりのライブだったのですっごく楽しかったです!!
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ぎりぎりメトロ圏内ではあるけど、カルティエ財団美術館のようには、なかなか気軽に行けるという場所ではないのは難点かなと思います。でも、音楽イベントやパフォーマンスなどはチェックして、面白そうなのあったらまた行きたいなと思います!!
行き方など詳しくは、こちら↓
   
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2014年11月9日日曜日

エルメスの馬具 × ドリス・ヴァン・ノッテンの衣裳! ジンガロのバルタバスが率いるヴェルサイユ馬術アカデミー

パリに住んで5年目になりますが、先週ヴェルサイユ宮殿を初めて訪れました。
機会にめぐまれずいつもからぶりでなかなか行けませんでした。11月から3月までのローシーズン中は、フランス国立美術館と同じように、毎月第一日曜日のみ無料になります。それに合わせてついに念願の入城を果たしました!!すごく混むとうわさで聞いていたのですが、そんなことはなく、チケット売り場に列がないからなのか、すんなりと入れてしまいました。第一日曜日は狙い目かもしれないです。
ヴェルサイユ宮殿はパリに来たら外せない観光スポットだと思うので、行ったことのある人たちはたくさんいると思いますが、宮殿でもらったマップを広げてみると、宮殿手前の駐車場のもっと手前に厩屋が二つあります。その東側の大厩屋は、今はヴ ェルサイユ馬術アカデミーになっています。
その昔、ルイ14世が宮殿を建てているときの1683年、600頭の馬と、騎手、馬の世話をする人たち、音楽隊たちを収容する二つの建物も同時に作りました。フランス革命で閉鎖されてしまっていたのですが、2002年に、本来の役割であった厩屋として使うようにしようという動きになり、世界的に有名な騎馬スペクタクル集団のジンガロを主宰する、バルタバスに大厩屋の再生を託し、馬術アカデミーを開校することになりました。
その、バルタバスが率いるヴェルサイユ馬術アカデミーのスペクタクルショーをこの大厩屋で観てきました!
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ヴェルサイユ馬術アカデミーは、学校でもあり舞台芸術カンパニーでもあって、日々進化していき、馬術の技術を伝承するだけではなく、アーティスティックな要素を盛り込んでいる。その中には、フェンシングやダンス、歌、そして弓道もあり、ショーは、それらすべてを組み合わせていている内容になっていました。
その実、ショーの最初は大きな弓を持ち袴を履いた女性が3人現れて、お互いにと客席とに挨拶をして始まったのにはびっくりしました!
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手入れの届いた素晴らしく美しい毛並みで、たてがみやしっぽの毛を、髪の毛みたいに編んでいるもの素敵で、馬たちが疾走する姿に見とれてしまいます!!馬具はエルメスが提供していて、騎手たちの衣裳はドリス・ヴァン・ノッテンがデザインした、色褪せたヴィンテージ感のあるジャケットとグレーのパンツ、縞模様のベルト。意外なところで共演しているとこにも注目。
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木の骨組みと鏡で覆われた劇場は、バルタバスの騎馬集団ジンガロの拠点としている、パリ郊外のオーベルヴィリエのジンガロ劇場を作った建築家パトリック・ブシャンが改装してます。
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=tgLlbfhDxlk]
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外から見た、大厩屋。馬が彫り出されている門もかっこいいです!!
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ショーの後は、実際に馬たちが出番を待っている厩屋も見学できます! レトロな雰囲気が残ってます。ブティックも覗いて、すっかり大満足。馬好きな人はもちろん、初めて体験する人たちもぜひ、ヴェルサイユ宮殿に行くときは、大厩屋で馬術アカデミーのショーも一緒に楽しんでみてください!!45分前までならその場でチケットを購入できます。
また、大厩屋だけではなく、このヴェルサイユ馬術アカデミーは、世界的な音楽家とコラボレーションして作品を発表してます。2013年には、アメリカ人の元パリオペラ座ダンサーで振付家のキャロリン・カールソンのカンパニーと一緒に、パリ北部の ラ・ヴィレット公園にある大ホールで、『we were horses』を発表。これが私の初めて観た、バルタバスによる騎馬スペクタクルショーでした。
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↑これです。前日に日本からやってきた両親を無理やり連れて観に行ったのが懐かしいです。案の定、母は半分くらい寝てました。
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劇場の裏の様子。
なんとこの『we were horses』の一部分が、今回のヴェルサイユのショーの最後に組み込まれてて、また観れて嬉しかったです。
私が、バルタバス率いるジンガロを知ったのは、“日本に来日公演がある”、という一時帰国したときに見たJR山手線のつり革広告でした。そのときは、1万円を超すチケット料金に尻込みして行くのを断念したのですが、ジンガロはパリ郊外にある劇場を拠点にしているっていうのをネットで見て、そこで公演があるのを調べてやっと去年の冬にジンガロ劇場に行けたときは感動しました!
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劇場はまんまるの形をしていて、前の方の席は土をかぶるほど近いです。そのとき観た作品の『Calacas』は、手を伸ばせば届くくらい馬もすぐそこまでやってきます。 馬たちがかっこいいのは言うまでもなく、騎手の人たちも天井から降ってきたり、ヘンテコな楽器を鳴らして踊って会場を盛り上げ、めくるめく展開にドキドキ興奮しっぱなし。本当にすごかったです!!それに客席の外側もぐるっと一回り全体が舞台になっていて、馬たちが目で追えないほど全速力で疾走しているとき、その速さを疑似体験したみたいで感動的でした!!
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待合室のテントがこれまたすごい。まわりに歴代のポスターや写真、衣裳が展示され、中央はバーとレストランになっていて、講演後はディナーも楽しめます。
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来年もまた、ジンガロかアカデミーの作品を観に行きたいなぁ。それに乗馬もしてみたくなってしまいます!
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