東京も名古屋もずっと猛暑が続いてましたが、お盆に入ってからずいぶん涼しく過ごしやすくなってきて、やっと落ち着いてきた感じがします。私は一足お先にお休みに入っていたので、ものすごい蒸し暑さの中、無理やり歩き回ってました。
今回の夏のバカンスの帰国テーマは、和菓子と自分のルーツを探る旅でした。 和菓子は、セントレア空港近くの松華堂から始まり、名古屋銘菓むらさきやの水羊羹で締めくくり。愛知、東京、熊本、大分、福岡、京都で10店以上のお店を巡りましたー。幸せ。
今年の春になぜか、ふと、母方の祖父母の生まれ故郷の熊本に行きたいと思いたち、夏のお休みにいくことにしました。旅の準備をしていく中で、母がどうしても泊まりたい宿がある!、と、そこに泊まるために天草に寄り道したほどの素敵な宿、五足のくつ。どんなところかほとんどチェックしてないまま訪れてしまったので、まさかここまでとは!とその豪華さにひっくり返りました。
この宿の名前、「五足のくつ」は、明治時代1907年に発表された、与謝野鉄幹、北原白秋、木下杢太郎、平野万里、吉井勇の5人が、天草の大江天主堂のフランス人宣教師ガルニエ神父(パアテルさん)を訪ねに行く旅を記した紀行文、『五足の靴』から由来しているそうです。宿の敷地の中には、「五足の靴文学遊歩道」も残ってます。
ものすごく急な細い坂道を車でどんどん登り、山の中の隠れ家にたどり着きました。木々に囲まれた小さな入り口を一歩入るとそこはまるで教会。異世界へワープしてしまうような感覚で、わくわくしてきました!!
私たちの泊まった部屋は、”キリスト教が伝来した中世の天草”をテーマにしたデザイン。 アジアのリゾートのような雰囲気で、あまりの広さに驚きました!広いガラス窓からは緑いっぱいのテラスがすぐ広がってます。
宿のすべての部屋は離れになっていて、それぞれに天然温泉の専用の露天風呂もあります!夜は真っ暗で少し怖かったですが、自然の音しか聞こえない空間で一人でゆっくり浸かれる贅沢なひととき。
天草は、白磁に最適な石が採れる天草陶石で有名な陶磁器の島でもあります。その石を使った、丸尾焼きのシンクもかわいらしかったです。
夕食と朝食は、レセプションの場所に戻って海を眺めながらいただきました。席についたときにはまだ明るかった風景も、食事の終盤になってくるにつれて、日が落ちていく様子を横目で感じながら、最後は真っ暗に。宿の周りは海と森林だけなので、自然の時間の移り変わりも楽しみながらのお食事タイム。
海に囲まれた立地から、美味しい地魚がたくさんあり、獲れたての野菜に大きな地鶏の天草大王、ゆっくり出される一皿一皿すべてが美味しくて、普段あまり食べない私もこのときばかりはぺろりと食べてしまいました!!
他のお客さんにも、宿で働く人たちにもほとんど出会うこともなく、干渉されすぎずに、過ごしたいように自由に振る舞え、自分の別荘に滞在しているようなくつろいだ気分を味わえました。九州を旅するときには、またここまで足をのばしたい、お気に入りな宿になりました!!
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