今夜はお仕事が終わってから、パリの北にあるパリ市立アベス劇場へ行ってきました!コンテンポラリーダンスが大好きで、毎月数回劇場に通ってます。
そう言えば、つい先日の東京芸術劇場では、私が一番大好きな振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルが主宰するローザスの『ドラミング』の公演があったようなので、日本にいたら私も観に行きたかったです!!この演目の衣裳を担当しているのが、アンヌと同郷のドリス・ヴァン・ノッテンです。また逆に、マルタン・マルジェラがH&Mとコラボしたときのプレゼンテーションでは、ローザスがダンスを披露していました。ダンサーのためにファッションデザイナーが衣裳をデザインする、または 新作の服の発表にダンサーを起用する、というような、ダンスとファッションは、お互いにその領域を侵食しあって高め、身体を通した芸術としてとっても深い結びつきがあると思います。
ただ、これまではどちらか一方のためにもう片方は支える側の役割を果たしてきたと思います。それをあえて、ショートムービーを撮るという目的のもとに、ファッションとダンスを同じレベルに融合させたAnOtherマガジンがしかけたプロジェクト、MOVEment をネットで見つけたのですが、とっても面白かったです!ここで注目すべきなのは、ダンス作品の記録を目的とした映像ではないってことです。
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=43L754iMmkI]
Prada x Dancers of Tanztheater Wuppertal
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=1jf-rmjGXvY]
Gareth Pugh x Wayne McGregor
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=N2YhzBjiYUg]
Chalayan x AyaBambi and Ryan Heffington
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=SFwrEAU_hAg]
Calvin Klein Collection x Jonah Bokaer and Julie Kent
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=Kj8igpZDPMc]
Iris Van Herpen x Russell Maliphant
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=wGAMfQpHBcE]
Alexander McQueen x Marie Agnès Gillot
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=5sVxDMKi0ek]
Stephen Jones Millinery x Jasmin Vardimon
全部で7つあるけど、上から3つが特にオススメです!
まず一番上の、プラダのデザインした衣裳でピナ・バウシュが創設したヴッパタール舞踊団のダンサーたちが踊る作品。どちらも言わずと知れた大御所。こんな素敵な組み合わせが実現していたことにただ驚きです!ヴッパタール舞踊団の衣裳はいつも、ちょっとぼったりしたスラックスに背広、おばあちゃんのタンスからひっぱりだしてきたような、くったりした味のあるワンピースなど、ひと昔前の古き良き時代を感じるようなものが多かったように思うで、すごく新鮮に感じました。
上から2番目のガレス・ピューと、ウェイン・マグレゴーのコラボレーションは数年前から続いてます。2012年のマグレゴーの作品、『Carbon Life』でガレス・ピューが衣裳を担当し、逆に、ガレス・ピューの2015年春夏コレクションのプレゼンテーションにマグレゴーが振り付けてる!
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=lDbJXFHcoGM]
それから、ものすごい組み合わせなのが上から3番目!チャラヤンデザインの衣裳を纏ってる、今もっとも勢いのある日本人女性ダンサーデュオのAyaBambiを、注目度ナンバーワンの振付家、ライアン・ヘッフィントンが振り付けた作品。ライアン・ヘッフィントンは、あの12歳の天才ダンサー、マディー・ジーグラーちゃんが踊るPVで話題のSia の『Chandelier』や、シガー・ロスの『Fjögur píanó』などなど多くのPVを手がけてる人。
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=2vjPBrBU-TM]
[youtube=https://www.youtube.com/watch?v=8i9vEBWnu9I]
私は舞台芸術作品は劇場に行って、ライブで劇場を覆う空気も感じながら観るもの一つの醍醐味だと思いますが、それをも覆し、ライブ感はない編集された映像作品というのもまた違った魅力がありました。それは、コレクションのファッションショーが演劇性を失いつつあって、その場に行かなくてもネット配信されて気軽に見れるようなったり、ランウェイではなくコレクションムービーを発表する流れに似てる気がします。身体を通して繋がっていたはずのファッションとダンスが、映像っていうお鍋の中で料理されて、データになってまったことで身体性が失われていくのも、逆行してるんじゃなくて、ファッション、ダンスというくくりを超えた別次元の世界に連れて行ってくれるんじゃないかなって期待してしまうのです。
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