前回書いた、ヴァンジ彫刻美術館のある、クレマチスの丘の続きです。クレマチスの丘は、大きく二つに分かれていて、こっち側のエリアには、もう一つ美術館と文学館があります。ヴァンジ彫刻美術館からは無料シャトルバスも出ています。歩いてももちろん行ける距離。
ところで、半年前にこのブログで紹介した、ファッションデザイナー、イヴ・サンローランの伝記映画『イヴ・サンローラン』が、日本でも公開されて間もないですが、もう観ましたか?ブログにも書きましたが、サンローランの有名な肖像画を描いた、フランス人画家のベルナール・ビュフェが映画に登場し、公私のパートナーであったピエール・ベルジェとサンローランの出会いの場面を盛り上げる重要な役柄を担ってました。肖像画は現在パリの、ピエール・ベルジェ、イヴ・サンローラン財団の保存している、サンローランのアトリエに飾ってありました。これ↓
8年もの間パトロンであったピエール・ベルジェが見出した天才画家、ベルナール・ビュフェの美術館が、実はここ日本の静岡、長泉のクレマチスの丘にあるのです。
この美術館は、スルガ銀行第三代頭取の岡野喜一郎が1973年に創設。戦後の1950年代、岡野氏がまだ20代後半のとき、初めて観たベルナール・ビュフェの絵画に感動して、次々と作品をコレクションしていくことに。油彩、版画、ポスターや挿絵など、なんとそのコレクションは2000点以上にもおよび、ベルナール・ビュフェ美術館を創ることを決意。そして現在の美術館のビュフェの収蔵作品は世界一を誇っている!!
去年は40周年を迎え、大改装。新しい美術館かと思いました。
コレクションしているビュフェの作品で企画展を開いているのと同時に、別館のギャラリーでは、『日本の原風景を描く』と題して、歌川広重の「東海道伍拾三次」を取り上げています。「東海道伍拾三次」を順に並べ、またその作品からインスピレーションを得た現代作家、イケムラレイコ、山口晃、竹崎和征の作品を展示してました。
江戸時代の旅人に成りきれるコーナー。
結んだときに赤富士になるおみくじ。かわいいので持ち帰りました。
また、地下には、ビュフェこども美術館があります!ここもとってもかわいくて、ちびっこたちが遊べるスペースになってます。ビュフェ美術館も、ヴァンジ彫刻美術館も、こども向けのワークショップも充実してて、すごく楽しそうでした。
それから、文学館というのがここ。
沼津、三島で育った、井上靖の直筆原稿や写真などが展示されてます。井上靖の中学の後輩だった、前述の岡野喜一郎が1973年に建てた文学館です。
そして、文学館とビュフェ美術館の間には、TREEHOUSEというカフェとショップもあって、美術館グッズや、面白いアート本、それにこども向けの絵本やおもちゃもいっぱいあって楽しかったです!
クレマチスの丘は、名古屋からも東京からも車で日帰りで行けて、週末遊びに行くのにぴったりだと思います。それに、電車で行く場合でも、JR三島駅からクレマチスの丘まで、無料シャトルバスが出ているという至れり尽くせりなサービスまで。
8月はあまりお花も咲いてなかったのですが、春や秋の方がもっともっと素敵なお庭が見れると思います!
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