2012年10月29日月曜日

茶道裏千家大宗匠がパリを訪問!! 茶道デモンストレーションと講演会 「茶の湯ー日本を知る」

先日、茶道裏千家15代家元の千玄室大宗匠がパリ日本文化会館へいらっしゃいました。日本文化会館の15周年記念イベントの一環として、「茶の湯ー日本を知る」というテーマの、大宗匠の講演と茶道のデモンストレーションがありました。私は、最近パリで茶道のお稽古に通い始め、お手伝いさせてもらいました!大学生のときに部活で茶道を始めたのですが、そのときは、大宗匠は雲の上にいるような存在で、まさかこんな間近でお会いできて、しかもお迎えしたときに全員に声をかけていただけるなんて夢にも思いませんでした!!
今年、大宗匠は日本人としては2人目のユネスコ親善大使に任命されました。パリの本部で開催されていたユネスコの世界会議に出席してその足ですぐ、夕方に文化会館へ。文化会館のホールの舞台には、新しい真っ青な畳が敷かれ、お軸が飾られ、お釜が用意されて、普段は飾り気のないホールが、見違えるような華やかさでした!
大宗匠は、終始笑顔で、新しい畳の香りがすると、寝転がりたくなりますね、と、日本の畳の上での生活の 有意義さを説いて、ときどき笑いが起こったりと、楽しいお話をされてました。
イスの生活とは違い、どこでも座れる自由さ、
また、ベッドを置いたらすぐにせまくなってしまうけど、布団はしまったり、 座布団にしてしまえば、1人2畳あれば、生活は十分できる、
など、誰にでも分かりやすく、日本人の生活を紹介されていました。
フランス料理にマナーがあるように、日本にはお茶をいただくマナーがある、というくだりから、「茶の湯」という芸術のお話に入り、デモンストレーションが始まります。今回は、七事式の中の一つ、且座之式(しゃざのしき)という、5人で行うお茶会。且座(しゃざ)は、しばらく座ってお茶を楽しみましょう、という意味。迎える側には2人いて、お客とお話をしたり、 お茶を点てたりする亭主、もう一人はお道具を運んできたりするサポートを担当する半東(はんとう)という役があり、そしてお客は3人いて、それぞれ、お花をいける、お釜にお炭をつぐ、お香をたてるという役割があります。
普段のお稽古では一人で茶道のお点前をすることが多いので、こういったいろんな役割をもって、招く側も、招かれる客も一緒になって協力して作り上げる、まさに「主客一体」の様子に、まだまだ茶道初心者の私には、驚きと発見がいっぱいでした。そして、お香にはずいぶん久しぶりにまた出会いました!大宗匠は、お香は嗅ぐので はなく、聞くのだということを繰り返しお話ししてました。鼻から耳に抜けるような感じで、聞く。鳥のさえずりに耳を傾けるように。デモンストレーションをしている先生方の、聞香の様子は、とっても素敵でした!!大学生の頃に、茶道のお稽古で行った京都で、源氏香という、5つの香木を聞き分ける遊びの体験をしたことがあったのを思い出しました。すごく面白かったので、香道(こうどう)もまた体験してみたいです!!
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お菓子の入っていた花車
毎年世界中を訪問している大宗匠は、今年89歳!ということには、本当に驚きました!!背筋もピンとして、はっきりとした声で、厳格な佇まい。茶道は、健康と長生きの秘訣です!!これからもずっとお元気で、またのパリ訪問を楽しみにしています!!

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