2015年6月23日火曜日

日本のテキスタイルアート、ファイバーアートの今を世界へ紹介する、『ファイバー・フューチャー』展がパリへ

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濱谷明夫  『W-Orbit』
この前パリで初めてお茶事に参加したのですが、学生以来8年ぶりですっかり忘れてしまってたので、先輩方と勉強をしに日本文化会館へ行ったのですが、そのときちょうど面白い展示が2階のギャラリーでやってました。『ファイバー・フューチャー』展という、テキスタイルアート、ファイバーアートを手がける30人の日本人アーティストたちの作品を集めた展示。テキスタイルアートと言っても、タペストリ、彫刻、インスタレーションといったものまで多岐にわたってます。素材もさまざなで、自然の絹、麻、綿、それから化学繊維、金属の繊維、などなど。それに、考えたら当たり前かもしれないですが、ひとりひとりオリジナルのコンセプトを持ち、“テキスタイルアート”としてひとくくりにしていいものか、と思ってしまうくらいでした。
この展示は、ニューヨークから始まり、ヘルシンキ、マドリード、ポルトガルのテキスタイルアートビエンナーレ、などを巡回しながら、パリに5月にやってきました。
テキスタイルアートが流行してきたのは最近のことで、歴史も浅く1960年頃から始まったと言われてます。 1962年に始まったローザンヌ・タピスリー・ビエンナーレでどんどんと盛り上がりを見せてきたようです。この展示は公募で選ばれた人たちなのですが、ローザンヌ・ビエンナーレの入賞者ですでに知られた先駆者の作家から、30代の新進の若手まで、今の日本を見ることができる展示になってました。

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田中秀穂『Vaniching and Emerging』

硬くごつごつした岩のようにも見え、角度によって違う表情を見せる不思議な感覚でした。



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中野恵美子『連なり カンボジアンレター』

和紙や絹、そしてカンボジアで偶然見つけた古いものなどいろんな素材が組み合わさっていて、生地に織られている作品。板締め縮みという特殊な技法を使っている。

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熊澤明子『デイジーチェーン』

子供の頃遊んだ、花の首飾りをイメージした作品と後で知ったけど、私には、口を開けているように見えました。吸い込まれそうな、そこに入ってみたくなりました。

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新井淳一

ファッションの世界でもいろんなブランドとコラボレーションしている、テキスタイルアートの重鎮の83歳にして現役作家の新井さん。2013年には東京オペラシティアートギャラリーで大規模な回顧展が行われて話題になってました。この作品は絞りの技法を使って、光沢の中に真ん中が透けたのれん。くぐってみたかった。

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小野文則『feel the wind』

化学繊維を使った特殊加工でできたぼこぼこ。壁から生えてきたような、生きてる細胞みたいな面白い作品でした。



布地が大好物な私個人的には、ただ見るだけではなく触るのがすごく好きなので、その手触りを確かめたくなる衝動に駆られました!!でも、そこは想像を膨らませ、我慢しました。それに、繊維は冷たい色をしていたとしても、どこか温かみを感じられるのがいいなと思います。絵画や彫像とは違って、服ではないけどアート作品として、うずくまれたり、包まれたりするような、皮膚感覚に訴えるような作品もあっても面白いなと思いました。

   
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2015年6月2日火曜日

アンヌ・テレサとローザスの、9時間×2ヶ月踊り続ける展覧会『Work/Travail/Arbeid』

外国の投稿が続いてしまいましたが、今月3カ国目はベルギーのブリュッセルへ弾丸日帰り旅行。
なぜ日帰りでブリュッセルへ?というと、ベルギーを代表する振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル率いるダンスカンパニーローザスの展示『Work/Travail/Arbeid』『Work on Paper』 と、アンヌ・テレサ自身が踊るダンス公演『My Breathing is My Dancing』にどうしても行きたかったからです。3月から始まっていたのは知っていたのですが、5月初旬に締め切りの仕事が忙しくてさすがに無理だろうなぁと半ば諦めてました。でもやっぱり、一ファンとしてローザスの聖地でもあるブリュッセルの街で展示と公演を一度に観ことができるこの機会を逃すわけにはいかない!と、仕事が落ち着いてきた5月中旬、ふっと頭によぎって知らないうちにチケットを取ってしまってました。ローザスのことに対する行動力は、ものぐさ毎日を送っている自分とは思えないと、驚きます。考えてみれば全国各地をまわるアイドルの追っかけをする人たちと同じだし、グッズを集めたくなる気持ちもわかります。
ベルギー人のダンサーであり振付家のアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルは、ブリュッセルにあったベジャール・バレエ学校(現在はスイスのローザンヌ)でダンス学び、1983年にダンスカンパニー、ローザスを創設。現在ではブリュッセルを拠点にしながら毎日のように世界中で公演を行ってます。今年4月 には、久しぶりに東京芸術劇場でも『ドラミング・ライブ』の公演がありました。また1994年にダンス学校P.A.R.T.S.を設立し、ダンス教育にも熱心に取り組んでいる。6月に55歳になるアンヌ・テレサの勢いは年々増すばかりで、今年2月にオーストリア芸術科学十字勲章を受賞、そして3月にはヴェネチア・ビエンナーレのダンス部門で栄誉金獅子賞を受賞することが発表されました。
ローザスが展示をする!?というけど、いったいどんなものなんだろう?
最初に想像したのは、今から10年前、2005年に東京都写真美術館で行われたローザスの25年の展示で、そのときは写真と映像作品が中心でした。ローザスって何?コンテンポラリーダンスって?っていうくらいに何も知らないで行ったのですが、私はこのとき観た『Rosas danst Rosas』にものすごく衝撃を受けたことが印象深く残っています。このときを境に、ダンスや舞踏などの身体芸術へ興味を持つようになり、はまってしまいました。
あれから10年経って、今回ブリュッセルで観た彼女の展示は、前代未聞の踊り続ける展示方法でした。

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『Work/Travail/Arbeid』『My Breathing is My Dancing』
場所は二つの施設で開催されてました。まずは、Wielsという、ベルギーの現代アートシーンを牽引する今一番勢いのあるアートの複合施設。アールヌーヴォー建築で有名なブリュッセルでひときわ目立つ、1931年に建てられたベルギー人建築家アドリアン・ブロムによるモダニズム建築で、Wielsとしてオープンしたのは2007年。ギャラリーで現代アートを展示する傍ら、ほかに9つの部屋ではアートインレジデンスとなっていて若手アーティストが作品製作のために滞在していたり、独自のアートの教育にも力をいれている。
“ダンスパフォーマンスの振り付けを展示する意味とは”、という問いから始まった今回の『Work/Travail/Arbeid』は、ただ美術館でダンス公演をする、というものではありませんでした。劇場で観るダンスは決まった開演時間に始まり、舞台を前に指定された席に座って観る、という限定されたイベントであるのが一般的。それに対して、好きなときに行って、作品を自由な方向から鑑賞できる、というのが美術館。2013年に発表した、7人のローザスのダンサーと、現代音楽グループのIctusの6人の音楽家と指揮者からなる1時間強の作品、『Vortex Temporum』を、美術館の展示時間の9時間に拡大させて開館から閉館まで、ダンサーと音楽家の組み合わせを変えてずっと踊り続けるもので、舞台もない、席もない、始まりも終わりも曖昧にし、ダンスを彫刻作品のように自由に鑑賞。『Vortex Temporum』は、黒い床に黒い衣装だったけど、今回は、真っ白の部屋に真っ白の衣装でした。

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部屋には、 床にチョークで描かれた円の模様があるだけ。訪れた人たちは、壁にもたれたり、ダンサーたちが周りを動く真ん中の柱に座ったり自由気まま。ダンサーたちをデッサンしてる人も何人かいました。
この方法を、どんなダンス作品にも当てはめることができるか、というとそうはいかなくて、この元になった『Vortex Temporum』の、それぞれ独立した一人一人の動きが複雑に組み合わさって全体が作り上げられていく振り付けの特徴にあると思います。

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  [youtube=https://www.youtube.com/watch?v=JFvrYy6EeWE]
Vortex Temporum

アンヌ・テレサの踊るダンス公演『My Breathing is My Dancing』は、時間になるとWielsの地下に連れていかれて展示『Work/Travail/Arbeid』 の部屋とそっくりな真っ白の部屋でした。同じように席はなく、壁にそってみんな座ったりして見てました。まずフルート奏者の女性が中央へやってきて、風の音のような 乾いた音色を響かせてました。展示『Work/Travail/Arbeid』から生まれた作品で、さっきの展示でのダンサーたちは真っ白だったけど、出てきたアンヌ・テレサは真っ青のトップスにベージュのパンツ、蛍光色のスニーカーでした。
図録ももちろん買って、公演後にサインもしてもらって、少しお話しもできて、もうほんときてよかったです。

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『Work on Paper』 
もう一つは、Le Palais des Beaux-Arts(芸術の宮殿)と呼ばれるコンサートホール、ギャラリーの集まったアートセンター。世界遺産のアールヌーヴォー建築の邸宅で有名な建築家ヴィクトール・オルタの都市開発の一環事業で建てられたもの。
ローザスの初期の作品、『Violin Phase 』から、去年発表された、『Vortex Temporum』 までのアンヌ・テレサの振り付けの設計図が展示されてました。Wielsと連動してる展示で、『Vortex Temporum』 の映像が奥の部屋で流れてたので、まだダンス公演を観たことがなかった人たちもここで映像を見て、こういう仕組みだったのか!と理解できるようになってます。なんと太っ腹にも無料で開放されてました。
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ローザスの公演では舞台に円や放物線を組み合わせたり、黄金分割の長方形やそこから得られる星型が描かれていることがよくあります。なんでこんなにも、特にローザスのダンスに惹かれるんだろうと考えてたとき、動きと音の数学的図形の美しさが、自分にはとても心地よいんだと気付きました。これまで観てきた他の作品も思い返してみるとすべて動きの模様が浮かんできて、仕組みが分かるともっともっと面白くなってきます。小学生の頃から算数好きで大学も数学受験、今は3次元を平面に図形と数字のデータに落としていく仕事をしている自分には、まさにぴったりはまる。5月パリで2公演あった、心にじわじわきて3回くらい泣いてしまうピナ・バウシュの作品も大好きですが、それとは違って、どちらかと言えば情緒的なところはなくひんやりしているけど、でもとても気持ちがよくてずっと浸ってそこに漂っていたい気分になる。音と身体運動から生みだされる建築作品のような感じもします。
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ここ数年で出している振り付けの解説をしている作品集3冊全部最近やっと集めたのですが、汚したくなくてなかなか読めてないです。でも今回の展示を観て、もっともっと知りたくなってきたので恐る恐る開いてじっくり読み込もうと思いました。
ブリュッセルの街もいろいろまわろうと行きたいところ考えていたのに、思ってたよりすごく面白くて帰りの列車ぎりぎりまでいてしまい、結局この二つの施設だけで終わってしまいました。

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フランスのすぐお隣さんのベルギーの首都ブリュッセルへは、パリからは高速列車タリンで1時間半でついてしまう、国内旅行気分の手軽さ。車内でパスポートチェックもありません。ただ、トラムと地下鉄を、駆使する公共交通機関に慣れるのには時間がかかりました。でも、道を聞いたアフリカ系のメイクと格好が派手派手な女性が、とっても気さくでお喋りで面白くて、よそよそしいvous(あなた)でなくて、最初からフランクなtu(きみ)で話してくるのはパリと同じだなと思って嬉しかった。それから、くもの巣のように空を編む電線の多さにはおどろきました!
ブリュッセルがここまで気軽に来れてしまうということを知ってしまったので、街の散策もまだしてないし、ローザスのためにまた来てしまうんだろうなぁ。
   
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2015年5月26日火曜日

世界中の写真好きから注目されるストックホルムのフォトグラフィスカで、ヴィー・スピアーズの新作展

前回からの北欧の旅の続きです。
前回はコペンハーゲンで絶対に行きたかった、ルイジアナ近代美術館についてでした。
今回は、もう一つの国、スウェーデンのストックホルム。コペンハーゲンからストックホルムには、高速列車で5時間かけてやっと着きました。でも、車窓からの景色が、森の中をくぐっていったり、広大な原っぱにちょこんと絵に描いたような赤いお家が建っていたり、閑散とした駅のホームを走る車掌さんとか、真っ青に晴れてたり、雨がパラパラ降ってきたりと、めまぐるしく変わって見ていて全然飽きませんでした。
ストックホルムで行きたかったのが、フォトグラフィスカ(Fotografiska)。
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©Vee Speers
写真美術館です。写真好きなので、恵比寿の東京都写真美術館(現在休館中)やパリの写真美術館はもちろんのこと外国へいっても写真美術館は気になるのですが、今回フォトグラフィスカに行きたかった理由は、ヴィー・スピアーズ(Vee Speers)の展覧会です。ヴィー・スピアーズは、フォトグラフィスカのオープニングを飾った写真家でもあって、5年ぶり。
私が彼女の作品に出会ったのは、2013年の世界最大のアートフォト展示会のパリ・フォトです。オーストラリアに生まれ、80年代はシドニーのテレビ局のカメラマンとしてキャリアを積み、90年からパリへ活動拠点を移しています。パリでの彼女の展示を待っていたのですがこれまでありませんでした。だから運良く展示期間中にストックホルムに行くことになったので行かない手はありません!
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 ©Vee Speers
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©Vee Speers
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 ©Vee Speers
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©Vee Speers

今回の展示は、『Bulletproof(防弾)』というシリーズ作品。この作品は7年前の前作『The Birthday Party』と同じモデルを使ってる。『The Birthday Party』では、架空の子どもたちのお誕生日会をテーマに、年々失われてしまっていく子ども時代の脆弱な純粋さ、若さ、美しさを氷に閉じ込めてしまったような作品でした。
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その彼らが10代に成長し青年期を迎え、体格もたくましくなったように見える一方、将来への不安から未知の敵 と戦うために武器を装備している。彼女特有の幻想的な色使いはそのまま引き継がれてますが、あどけなかった子どもたちの目が、成長して現実を見据える力強い眼差しに変わっていて、張り詰めて、一瞬で壊れてしまいそうな緊張感がありました。

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そのほかにも、英国を代表する写真家でもあり、マグナム・フォトのメンバーでもあるマーティン・パーの思わず笑っちゃうユーモア溢れる展示や、2014年の北欧若手写真家大賞を受賞した、ヨハン・ストリンドベリの受賞作品などなど、広大な展示スペースいっぱい使ったもりだくさんの大満足な内容でした!
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また、最上階のカフェもオススメです。大きな窓からは対岸のストックホルムの町並みが広がっていて、コーヒーもケーキもパンも美味しかったです!サンドイッチもスープもあって、ランチもできそうでした。
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ストックホルムは小さな島が連なってできている街で、移動がちょっと面倒だったりするのですが、このフォトグラフィスカは島の海岸沿いにあり、最寄りのスルッセン駅から15分くらい歩きます。1906年に税関として建てられたレンガ造りのアールヌーボー建築で、写真美術館としてリノベーションされ2010年にオープンしたばかり。著名な写真家による本格的な写真のワークショップや、講演会などなどまだまだ面白そうなイベントもいっぱいでした。ショップも楽しかったです!
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ストックホルムは全然時間がなくてあまり回れなかったのでまた行きたい!フォトグラフィスカもまた来ます!!

   
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2015年5月21日木曜日

コペンハーゲンで必ず行くべき!海と森に囲まれたルイジアナ美術館

日差しが眩しいくらいに夏らしくなってきたような気がしたのに、またすっかり涼しくなってしまったり。気温の差に体がおいつかないパリです。
フランスは日本に比べて祝日が少ないのですが、5月は珍しくたくさんあります。1日、8日、14日、25日と4日間も!!日本のゴールデンウィークを利用して両親がパリに来ていたので、私もこの祝日を利用して、北欧へ旅行しに行ってきました。2年前はフィンランドのヘルシンキに行ったので、今年は、デンマークのコペンハーゲンとスウェーデンのストックホルム。それぞれの都市でどうしても行きたい美術館と観たい展示があり、とっても短い期間だったのでそれだけを必ず行くっていうのをとりあえずの目的にしました。
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The Calder Terrace  © Museum of Modern Art
まず、コペンハーゲンでどうしても行きたかったのが、ルイジアナ近代美術館
ルイジアナ美術館は、コペンハーゲンの中心地からは少し離れたところにあります。郊外行きの電車に30分くらいゆられて、最寄駅からも15分くらい歩きます。でも、駅を降りた人の大半は美術館を目指すので、場所が分からなくても彼らに付いていけばちゃんと着けました。

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 The Sculpture Park  © Museum of Modern Art
週末だったのものあって、とっても賑わってました。特に小さい子のいる家族連れが多かったように思います。パリの美術館は、有名どろこは特に観光客とお年寄りが多いように思うのですが、コペンハーゲンは全体的に年齢層がもっと低く30、40代が比較的多いです。そして、小さい子を連れてるお父さんお母さんたちがすごくおしゃれ!!

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The North Wing © Museum of Modern Art
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 The South Wing  © Museum of Modern Art
海岸沿いの森の中にあって自然に溶け込み、とっても見晴らしもよくって、芝生でごろごろしたくなるような居心地のいい美術館です。
長屋みたいに横に広がっていて、スタイリッシュで清潔感がありモダンな美術館なので、最近できたのかなと思ったら、実はそんなに新しくありませんでした。最初のオープンは1958年。現在は7つの建物が海を望む中庭を囲むように連なっているのですが、始まりは古い別荘をガラスの廊下で繋げた3つ建物から成り立ってました。それが北館です。
ちなみに、アメリカのルイジアナ州みたいな名前だけど、どうしてルイジアナ?というと、この別荘のオーナーだった人が、結婚した3人の女性が全員ルイーズという名前だったというところからこの別荘をルイジアナと名付け、それをそのまま受け継いだのだそう。
66年にはコンサートホールができて、82年に一番背が高い南館、91年は日光にさらされないようように考えられた絵画専門の西館ができ、最後に98年には子ども館とショップというように、どんどん拡張していって、ぐるっと回れるようになっていった。また、2006年に3年かけてた改装工事が完了。この美術館を手がけた、ヨルゲン・ボーと、ヴィルヘルム・ヴォラートのデンマーク生まれの建築家デュオは、サンフランシスコ・ベイエリアの木造家屋と、日本の伝統的な家屋という両極端なところからインスピレーションを得ているというのが面白い。


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 The South Wing © Museum of Modern Art
ルイジアナ美術館は、創設者のクヌード W. ジャンセンの考える、サウナ原理という展示の構成方法で知られるようになりました。そのとき行われている展示を、hot(すでに有名な芸術家や巨匠の展覧会)とcold(まだあまり知られていない作家で、敷居の低い作品)といったように分けているのだそう。hotの作家で人を呼んで、新しい作家の作品に偶然の出会いを演出してます。

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David Hockney drawing Woldgate,©David Hockney
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 Vandaliseret Totem, 22 November, 2012 ©David Hockney
今回の展覧会を見てみると、順路通りに進んでいくとまず目にするのが、35歳のアイルランド人写真家リチャード・モッセの写真作品がガラス張りの中地下にあるギャラリーで行われ(cold)、次に77歳の巨匠デビット・ホックニーの、彼の生まれ故郷の風景を描いた鉛筆デッサンの作品の展示が少し奥のギャラリーで見つけられました(hot)。
モッセの写真は、コンゴ共和国の紛争の軍事偵察フィルムを利用した、目を焼き付けるような極彩色で暴力的な恐怖と美しさとを同時に浴び、もやもやを感じて消化できない居心地悪さでした。ちょっと歩くとデビット・ホックニーのモノクロの鉛筆のタッチに出会ったところで安心感を得ました。どこかさみしくて、やさしくて、懐かしさを覚え、モッセの写真との両極端な色と感情の変化がありました。

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Monologue, 2013 © Jeff Wall
またその先を進んでいくと、天井の高くて広びろとした開放感のあるギャラリーでは、若いアーティストたちに影響を与え続けている69歳のカナダ人写真家ジェフ・ウォールの大きな作品の展示が続きました(hot)。日常の風景を切り取ったというよりは映画の一場面のような、人物は演技をして映りこむものすべて細部にいたるまで創りこんだ作品で、今にも何か始まりそうでそこから動けなくなってしまうような、不思議な魅力がありました。

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Grande Riviere, 2001-02  © Peter Doig
最後の自動ドアを抜けて離れにあるギャラリーの地下へ階段を降りていくと、どーんと、ルイジアナ美術館のコレクションのピーター・ドイグの作品に迎えられます(どちらかと言えばcoldかな)。あまりパリでも見かけたことなかったので、ドイグの絵画をこれだけたくさん出会えたのはすごくうれしかったです!美術館の空間にもとっても合ってました。彼は、写真や雑誌の切り抜きをもとにして自分の世界を描いているのだけど、とてもファンタジーで物語的です。かなり好きになりました。
こうやって、現代の作家たちではあるけど、企画展では年代も作品の種類も様々なアーティストを混ぜあわせていて、飽きのこない工夫がされてました。それに加えて、中庭にはところどろこ彫刻作品が展示されてるので、見逃さないようにしないといけないです。1日中いても足りないかも。

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Louisiana Cafe © Museum of Modern Art
お昼は、美術館内のカフェで食べたのですが、たぶん訪れたほとんどの人たちがここで食べていたと思います。アレキサンダー・カルダーの作品と海が向こうに見える、中庭も目の前に広がっていて、ここでゆっくりしてしまう人たちも。

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The Childrens's Wing Louisiana © Museum of Modern Art
あと、ちびっこスペースも充実してて、日の光が明るく差し込む子ども館は、地下から2階までの1棟全部。ワークショップもいっぱい企画されてるみたいで、だから小さい子どもたちが多かったんだなと思います。
コンサートや討論会、講演会などなど、いろんなイベントもりだくさんで、スカンジナビアで最大の現代アート美術館であり、デンマークの人たちにとって 大切な文化の発信地。こんなところあがあるなんてうらやましいなぁと思います。
私はまた数年後きっと来ると思います!!大好きな美術館の一つになりました!
コペンハーゲンは、北欧の街の中で一番好きだなと思いました。ヘルシンキほど観光地化されていなくて、ストックホルムよりも面白くて旬なものが集まってる。話す人誰もが心優しくて親切。もちろん裏路地の若者が集まるところはちょっと道が汚かったり、怖そうなところもあったけど、パリよりずーっと清潔感があり安全で、街がデザイン性豊かで若いパワーがみなぎってる。子どもたちにとっても住みやすそうだし、これからの街だなという感じがします。



   
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