2015年5月26日火曜日

世界中の写真好きから注目されるストックホルムのフォトグラフィスカで、ヴィー・スピアーズの新作展

前回からの北欧の旅の続きです。
前回はコペンハーゲンで絶対に行きたかった、ルイジアナ近代美術館についてでした。
今回は、もう一つの国、スウェーデンのストックホルム。コペンハーゲンからストックホルムには、高速列車で5時間かけてやっと着きました。でも、車窓からの景色が、森の中をくぐっていったり、広大な原っぱにちょこんと絵に描いたような赤いお家が建っていたり、閑散とした駅のホームを走る車掌さんとか、真っ青に晴れてたり、雨がパラパラ降ってきたりと、めまぐるしく変わって見ていて全然飽きませんでした。
ストックホルムで行きたかったのが、フォトグラフィスカ(Fotografiska)。
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©Vee Speers
写真美術館です。写真好きなので、恵比寿の東京都写真美術館(現在休館中)やパリの写真美術館はもちろんのこと外国へいっても写真美術館は気になるのですが、今回フォトグラフィスカに行きたかった理由は、ヴィー・スピアーズ(Vee Speers)の展覧会です。ヴィー・スピアーズは、フォトグラフィスカのオープニングを飾った写真家でもあって、5年ぶり。
私が彼女の作品に出会ったのは、2013年の世界最大のアートフォト展示会のパリ・フォトです。オーストラリアに生まれ、80年代はシドニーのテレビ局のカメラマンとしてキャリアを積み、90年からパリへ活動拠点を移しています。パリでの彼女の展示を待っていたのですがこれまでありませんでした。だから運良く展示期間中にストックホルムに行くことになったので行かない手はありません!
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 ©Vee Speers
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©Vee Speers
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 ©Vee Speers
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©Vee Speers

今回の展示は、『Bulletproof(防弾)』というシリーズ作品。この作品は7年前の前作『The Birthday Party』と同じモデルを使ってる。『The Birthday Party』では、架空の子どもたちのお誕生日会をテーマに、年々失われてしまっていく子ども時代の脆弱な純粋さ、若さ、美しさを氷に閉じ込めてしまったような作品でした。
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その彼らが10代に成長し青年期を迎え、体格もたくましくなったように見える一方、将来への不安から未知の敵 と戦うために武器を装備している。彼女特有の幻想的な色使いはそのまま引き継がれてますが、あどけなかった子どもたちの目が、成長して現実を見据える力強い眼差しに変わっていて、張り詰めて、一瞬で壊れてしまいそうな緊張感がありました。

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そのほかにも、英国を代表する写真家でもあり、マグナム・フォトのメンバーでもあるマーティン・パーの思わず笑っちゃうユーモア溢れる展示や、2014年の北欧若手写真家大賞を受賞した、ヨハン・ストリンドベリの受賞作品などなど、広大な展示スペースいっぱい使ったもりだくさんの大満足な内容でした!
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また、最上階のカフェもオススメです。大きな窓からは対岸のストックホルムの町並みが広がっていて、コーヒーもケーキもパンも美味しかったです!サンドイッチもスープもあって、ランチもできそうでした。
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ストックホルムは小さな島が連なってできている街で、移動がちょっと面倒だったりするのですが、このフォトグラフィスカは島の海岸沿いにあり、最寄りのスルッセン駅から15分くらい歩きます。1906年に税関として建てられたレンガ造りのアールヌーボー建築で、写真美術館としてリノベーションされ2010年にオープンしたばかり。著名な写真家による本格的な写真のワークショップや、講演会などなどまだまだ面白そうなイベントもいっぱいでした。ショップも楽しかったです!
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ストックホルムは全然時間がなくてあまり回れなかったのでまた行きたい!フォトグラフィスカもまた来ます!!

   
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