今年2013年は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)がフランスに渡ってから、100年の記念の年。日本では各地で、さまざまな展覧会が企画されていたようですが、みなさん行きましたか?私は、2006年に東京国立近代美術館で催されたレオナール・フジタ生誕120周年の展覧会、「パリを魅了した異邦人藤田嗣治展」で初めてフジタの作品に出会い、フジタの描く、子どもの絵に惹かれました。そして、モディリアーニやピカソと交流があり、パリで活躍していたその日本人画家は、晩年にフランス国籍を取得したということを知ったときにも、かなり衝撃を受け、絵画だけじゃなくて、その人生にも興味が湧きました!!パリに来てからも、フジタ、はフランス人にとって、一番有名な日本人の名前ってことも分かって、ますます気になってました。
そんな、レオナール・フジタが晩年を過ごしたアトリエ兼住居、MAISON ATELIER FOUJITAがパリ郊外にあり、今でも大切に保存され、無料で公開されているので、週末を利用して訪れてみました。
パリの、郊外行きの電車RERとバスに乗り継いで行きます。詳しくはこちらへどうぞ↓。
パリから、2時間くらいはかかります。バス停からは、ちょっと分かりづらいのですが、歩いて5分くらいで上の写真のお家に辿り着くことができます。バスの車窓からも分かりますが、周りには何にもなく、人もほとんどいないような、見晴らしのいい静かな小さな村の一画にこじんまりとたたずんでいます。
門を入ってから、右に行くと、受付があります。見学しに来た、と係りの人に伝えると、まずは小さなギャラリーに通してもらえます。そこでは、フジタの当時の服装の展示がされてました。
フジタは、テーラーで働いていた経歴もあり、自分の服は自分で作っていた、というのには驚きました!もちろん作業服も、道具入れも、何でも自分のオリジナルのものを作って使っていたようです。それから、隣の部屋では映像も見せてもらえるのですが、当時のパリの街でも、フジタのスタイルはお洒落でかなり目立っていました。藤田は普通、FUJITAと書きますが、あえて、FOUJITAと使っています。FOUは、バカな、狂った、という意味ですが、その名前が表しているように、映像では、おどけて、まわりのみんなを楽しませているフジタの様子が映されてました。
家の周りのお庭も広くて、すがすがしいし、パリから少し離れてこんな緑いっぱいの静かなところに住んでいたのかぁって、想像してみたり。
ここが、お家の裏側。係りの人が連れてって案内してくれるのですが、日本語のオーディオガイドも用意されていました。
1階は、キッチンとダイニング。アンティークのキッチン用品や手描きのタイル、蚤の市へ行って自分で集めてきた、温かみのある優しいものであふれていました!
2階は寝室と、リビング。ここにも、アンティークのものがたくさん飾られ、手作りのクッションカバーや、木箱が素敵でした。寝室にはお人形が置かれていて、ランバンの子ども服を着せてあるのもありました。
3階の屋根裏が、アトリエになっていました。当時のそのまま残されていて、日本画の顔料が棚にたくさん並び、大きさのさまざまな刷毛や筆が立てかけられ、エスキース帳やキャンバス、それに服を作るための型紙や鞄もおいてあったりして、フジタがひょっこりやってきてまだ作業を続けていそうな雰囲気でした。フジタが壁画を手がけた、ランスの礼拝堂の模型と、その習作もありました。まだ行ったことがないので、いつかランスも行きたいです!
土曜日 14時~17時
日曜日 10時~12時半、14時~17時半
予約なしで、無料で入れます。受付をすませてから、オーディオガイドを借りて見学してください。
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